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胃の疾患 ~ 胃潰瘍・幽門狭窄

胃の疾患 ~ 胃潰瘍・幽門狭窄 胃の疾患

 
 

胃潰瘍(gastric ulcer)

 
 
原因:馬では伝染病、寄生虫(胃虫、馬バエの幼虫など)などによって、胃粘膜に潰瘍を生じ、時には穿孔がおこることがよく知られています。
 
 
豚ではビタミンE欠乏に伴う肝性異栄養hepatic dystrophy、抗生物質、砒素剤の大量投与、あるいは原因不明のストレスによって、発生するといわれています。
 
 
なかには潰瘍内からカビPhizopus microsporaが分離された例もある。
 
 
犬においても、稀に胃粘膜に潰瘍が形成され、老犬では、胃の癌腫に併発することがあります。伝染病、中毒などの経過中に発生することもある。
 
 
また猫の胃炎において、胃粘膜に潰瘍が形成されることがあります。
 
 
症状:胃潰瘍が発生しても、明瞭な症状が現れないことが少なくない。また症状は穿孔、胃破裂、胃出血の有無によってまちまちです。
 
 
単純な潰瘍では、間歇的に緩和な腹痛があり、食欲なく、便秘または下痢を伴う。
 
 
嘔吐がおこることがあり、吐物は多量の粘液を含み酸度が低い。大量の吐血がある時は、急死することがある(豚では稀れ)。糞は黒くタール様で、粘稠、少量です。
 
 
穿孔がおこれば急性限局性腹膜炎を発し、発熱、食欲廃絶、間歇性下痢がみられる。
 
 
犬、猫は、急性または慢性胃炎の症状を呈し、食後しばらく時間が経過してから嘔吐し、吐物に血液を混じ、腹部に不快感があり、食欲減退し、衰弱する。
 
 
治療法:消化しやすく、ビタミン、ミネラルに富む食物を与え、プロマジンなどを投与して嘔吐を抑制する。
 
 
また収斂剤を投与し、出血が著しければ、輸血、止血剤の投与を行うこともある。
 
 
早期に診断して胃切開を行い、潰瘍部の切除、止血も行われている。
 
 

幽門狭窄(pylorostenosis)

 
 
単胃の幽門狭窄は、犬、猫に発生することがあります。先天性と後天性に分けられる。先天性狭窄は幽門筋の肥大によっておこり、後天性狭窄は胃炎などによる粘膜の肥大、腫瘍などが原因です。
 
 
症状:胃内容の十二指腸への後送が障害され、食欲はあるが、食後数時間で嘔吐する。胃拡張をおこしやすい。胃内容の増加による幽門部粘膜刺激のため、逆蠕動が多発して幽門部が痙攣状態になったものを機能的幽門狭窄とみなす考え方もあります。
 
 
症状が長引けば、脱水、衰弱が進行する。
 
 
治療法:幽門筋切開術pyloromyotomy、粘膜切除術、幽門切除術pylorectomyなどが行われている。幽門痙攣には鎮痙薬投与、あるいは食餌を少量ずつ分割投与することもあります。

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