家畜中毒 浸透殺虫剤 ~ メタシストックス Metasystox(特定毒物) 性状(メチル・ジメトン methyldemeton)シストックスと同じくバイエル会社の製品で、O,o-dimethyl-0-(ethylmer-captoethyl)thiophosphateとO,o-dimethyl-s-(ethyl-m... 2025.07.02 家畜中毒
家畜中毒 浸透殺虫剤 ~ シストックス Systox 性状SCHRADER氏により1949年発表されたものです。O,o-diethyl-ethylmercaptoethyl thionophosphateでb.p.134℃、水に難溶70ppm、安定性が強い。シストックスは高温によりそのthio... 2025.06.26 家畜中毒
家畜中毒 浸透殺虫剤 ~ ぺストックス 3 Pestox 3,OMPA(又はシュラーダン Schradan)(特定毒物) 1940年来、SCHRADER氏によつて研究されたもので、その目的は薬液を植物の根、茎葉から吸収または浸透させ、有効成分を植物全体に、行きわたらせて害虫を殺すためで、主としてアブラムシ、ダニ、カイガラムシのような吸液害虫に有効です。毒性の強... 2025.06.04 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ ガサチオン Gusation 1955年、バイエル会社が17147として発表したもので、有効成分はO,o-dimethyl-S-(4-oxobenzo-1,2,3-triazino-3-methyl)-phosphorodithioateで、次の構造式を有し、m.p.7... 2025.04.19 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ ジプテレックス及びDDVP(劇物) 性状Dipterexは1954年バイエル会社より発表されたもので、O,o-dimethyl-l-hydroxy2,2,2-trichloromethyl phosphateで、これは室温で水溶液中比較的安定です。m.p.78~80℃、水には... 2025.04.02 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ ポタサン Potasan SCHRADER氏が1947年E838と発表したもので、有効成分はO,o-diethylthiophosphoric-4methyl-7-oxycoumarin esterで、次の構造式をもちます。毒性はネズミ経口LD₅₀ 15mg/kgで... 2025.03.25 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ クロールチオン Chlorchion クロールチオン1952年ドイツ、バイエル会社Schrader氏の合成したもので、パラチオンよりは遥かに毒性が少ないのが特徴です。クロールチオンの性状メチル・パラチオンに塩素1分子を附け加えた化合物、O,o-Dimethyl-O-(3-chl... 2025.03.04 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ ダイアジノン Diazinon(劇物) ダイアジノン DiazinonスイスのGeigy会社がパラチオンの毒性を減じ、しかも効力のある有機燐剤として1952年に発表したもので特徴は蒸気圧が強く、その毒性はパラチオンの1/10程度です。ダイアジノンの性状有効成分はThiophosp... 2025.02.18 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ パラチオン・マラソン混合乳剤(PM乳剤) パラチオン・マラソン混合乳剤(PM乳剤)パラチオンの毒性を軽減し効力を弱めぬようにしたもので、パラチオンとマラソンを混合し、それに特殊乳剤を添加したものです。製品は赤褐色乃至暗褐色の特臭のある比重1.1の油状液体で、水に注ぐと直ちに乳濁液と... 2025.02.03 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ マラソン剤 マラソン剤 Malathonパラチオン系殺虫剤の毒性を軽減する目的で、1950年頃にアメリカACC社が合成したもので人畜に対する毒性はパラチオンの1/100位となって、燐剤中もっとも低い。製品は1952年に発表されました。性状純粋なものは黄... 2025.01.25 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ EPN EPNの性状アメリカのDupont社で1947年合成され、1950年から販売されました。有効成分はp-Nitrophenylbenzene thionophosphonateで、パラチオン類似化合物ですが、構造式に見る通りベンゼン核が直接P... 2025.01.06 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ TEPP Tetraethyl pyrophosphate(毒物) TEPPの性状この化合物は既にNYLEM氏(1930年)によつて合成されたもので、殺虫力は、その後SCHRADER氏等により発表されました。本剤の化学構造式は上記の通りで、パラチオンのSをOで置き換え↓の代わりに↓を入れているところが特異で... 2024.12.12 家畜中毒
家畜中毒 有機燐製剤 ~ メチルパラチオン Methylparathion メチルパラチオンの性状dimethyl-p, nitrophenyl-thiophosphateであり、パラチオンのエチル基がメチル基に代わったものです。構造式は下記m.p35℃、水には僅かに溶け、アルカリには不安定です。殺虫力は、エチル体... 2024.11.19 家畜中毒
家畜中毒 有機燐化合物系殺虫剤 有機燐化合物系殺虫剤有機燐製剤は最近現れたもので、その端緒はドイツバイエル会社Lever kusen研究所のG.SCHRADER氏が共同研究者である生物学者のH.KUKENTHAR氏の助力を得て1934年以来、数千種におよぶ有機燐新化合物を... 2024.11.02 家畜中毒
家畜中毒 その他の有機塩素剤 ~ トキサフェン・メトキシクロール・DDD・D-D トキサフェントキサフェン Toxaphene Octachloro-campheneの分子式はC₁₀H₁₀Cl₈でクロールデンと類似した性質を持ちます。テルペン混合物の塩素化によつて得られChlorinated campheneともいわれま... 2024.10.14 家畜中毒
家畜中毒 その他の有機塩素剤 ~ ヘプタクロール・クロールデン ヘプタクロールHeptachlor 1949年にアメリカで生産され、本邦では昭和31年以来使用されています。性状科学名は1,4,5,6,7,8, 8-heptachloro-3a, 4,7,7a-tetrahydro-4, 7-methan... 2024.10.04 家畜中毒
家畜中毒 アルドリン・ディールドリン・エンドリン ~ 剖検・血液検査・療法 剖検甚急性の経過をとつたものでは、消化器系を初め心、腎、肝、脾などには特別の変化を認めませんが、血液の凝固不全と汚紫色があり、また脳の充血、血管の怒張は極めて著明です。血液検査中毒の甚だしいものは一般に白・赤血球の増加を来し、白血球では好酸... 2024.09.15 家畜中毒
家畜中毒 アルドリン・ディールドリン・エンドリン ~ 症状 症状(1)山羊で中毒が軽く回復する場合は、内服後凡そ120分で食欲の減退、瞳孔稍々縮小、4肢の強拘、呼吸の促拍、鼻端の攣縮に続いて1分間に1~5回位の瞬間的全身痙攣があり、次いで食欲の廃絶などを示しますが、170分位で僅かながら食欲が回復し... 2024.09.07 家畜中毒
家畜中毒 アルドリン・ディールドリン・エンドリン ~ 原因 本剤中、本邦において実際に使用したのは昭和30年春からで、家畜の自然中毒では苗代にエンドリン乳剤を使用し、その余り苗を乳牛に給与して中毒したものあるいはエンドリン乳剤の瓶を飼育槽の上の棚に置き、その原液が飼料に混入して斃死した豚などがありま... 2024.09.01 家畜中毒
家畜中毒 アルドリン・ディールドリン・エンドリン ~ 種類・性状・殺虫力・毒性 イネ二化メイ虫の特効薬とされたパラチオン剤も、人畜に対する危険が甚しく、この弊害を除き且つ効果の変る目的で種々の薬剤が発見され、1949年以来米国シェル化学会社によって製品化されたのがアルドリン、ディールドリンおよびエンドリンです。これらの... 2024.08.21 家畜中毒
家畜中毒 DDT・BHC ~ 剖見・療法 和牛のBHC中毒の剖見和牛のBHC中毒の剖見は次の通りです。体表淋巴腺の腫大、水腫。皮下織は黄色を呈し黄疸が著しい。胃 粘膜の肥厚、第二胃に点状出血の密発、爛斑、潰瘍(大きさ3~5cmから指頭大など)多発、第四胃の充血ならびに出血。小腸・大... 2024.08.16 家畜中毒
家畜中毒 DDT・BHC ~ 中毒例 a)馬 5才 牝午前7時頃外寄生虫の駆除に松毛虫駆除用3%粉剤(強力)を厩舎内に撒布し、また、皮膚にも相当量を撒布する。約3時間後、突然滾転する。症状は既に横臥し、一見神経系統を侵し痙攣が見られ、交感神経系の刺戟に鋭敏のようです。食欲の減退... 2024.08.09 家畜中毒
家畜中毒 BHC Benzene-hexachlorideまたはHexa-chlorocyclohexane(Cammexane,666) BHCも亦すでに1825年ファラデー氏によつて結晶が造られましたが、殺虫力を認められたのは1942年イギリスの化学工業会の試験が導火線でした。しかし、その当時は効果がまちまちで実用化にはほど遠かったようです。ところが1945年イギリスのスレ... 2024.08.02 家畜中毒
家畜中毒 DDT・BHC ~ 中毒の症状 中毒の症状家畜中毒に対する詳細の実験は少いが、多くの報告や、治験例を綜合すると次の通りです。すなわち、DDT、BHCは家畜に対しても神経系統を侵し震戦、痙攣、蹌踉がみられ、この現象は脊髄から上の中枢神経系に対する毒作用によるもので、長期間D... 2024.07.31 家畜中毒
家畜中毒 DDT・BHC ~ 中毒の原因 中毒の原因DDTやBHCは人畜に対して毒性は弱いといわれますが、これは農薬として使用する濃度という条件であつて、過量の場合や薬剤の状態によって障害を及ぼし、DDT、BHCともに家畜の自然中毒は少くない。中毒の原因は粉剤を直接舐めたり、撒布後... 2024.07.23 家畜中毒
家畜中毒 有機塩素剤 ~ DDT・性状 有機塩素剤・DDT(1)DDT. Dichloro-diphenyl-trichloroethaneまたは2,2bis(p-chloro-phenyl)-1,1,1-trichloroethaneDDTは科学的物質として既に1847年ドイツ... 2024.07.19 家畜中毒
家畜中毒 BHCの毒性と殺虫力 BHCの毒性と殺虫力BHCは接触毒を建前としますが、分解もある程度困難なため、消化器毒としても働くことはDDTと同じです。しかし、更に揮発性を有しガス状となり呼吸毒となり、それだけ速効的であることがDDTと異なります。つまりDDTに比し気化... 2024.07.10 家畜中毒
家畜中毒 BHC製剤の種類 ~ 溶液・粉剤・水和剤・乳剤・リンデン・除虫菊乳剤・デリス乳剤 (a)BHC溶液無色透明の液体で、ベンゾール臭があり、水には溶けない。有効成分はγ-BHCで1%含まれています。主として貯穀害虫に使用されますが、これを更に濃厚なものとして防疫用にも用いられます。(b)BHC粉剤250 メッシュ以上の白色微... 2024.07.03 家畜中毒
家畜中毒 DDT製剤の種類 ~ 溶液・粉剤・水和剤・乳剤・袋用防除剤・除虫菊混合剤 (a)DDT溶液石油、キシロール、アセトンなどの有機溶剤にDDTを溶解させたもので、普通5%石油溶液が用いられます。本剤は主として衛生薬剤としてノミ、シラミ、南京虫、ハエ、ダニ、蚊を始め、衣類、敷物、書籍などの害虫駆除に、噴霧あるいは浸潤さ... 2024.06.29 家畜中毒
家畜中毒 農業薬剤による家畜中毒の原因 (1)薬剤の撒布された田畑の作物、畦畔草などを給与した場合。パラチオン、石灰窒素(2)薬剤の撒布時、附近または風下の畜舎、鶏舎に飛散した場合。パラチオン(3)薬剤を撒布した田などの水を飲んだ場合。パラチオン(4)薬剤を直接舐めたり、薬剤の取... 2024.06.22 家畜中毒
家畜中毒 新農業薬剤による中毒について 従来農業薬剤による家畜の被害は砒素、水銀、銅、鉛などの重金属系のものが多かったのですが、終戦を境として種々の新剤が現れ、それに伴って家畜の中毒も増加しています。農薬の新傾向は大きく二つに分けられます。すなわち一はDDT(1938、英)、BH... 2024.06.16 家畜中毒
家畜中毒 マンガン Mn ~ 症状 マンガンは褐石MnO₂として天然に産し二価化合物としては酸化第一マンガンMnO、硫酸第一マンガンMeSO₄・5H₂O(またはMnSO₄・7H₂O)塩化第一マンガンMnCl₂・4H₂Oがあり、三価化合物として三二酸化マンガンMn₂O₃がありま... 2024.06.12 家畜中毒
家畜中毒 クロム Cr ~ 症状 クロム化合物は三価および六価のものが主で、中毒と関係あるものは次の六価化合物です。(a)クロム酸カリウム K₂CrO₄ クロム鉄鉱に炭酸カリウムと石灰石を加え、空気中で熱して造る黄色斜方晶系に結晶して水に溶け易い。(b)重クロム酸カリウム ... 2024.06.10 家畜中毒
家畜中毒 銀 Ag ~ 症状 硝酸銀 AgNO₃無色、板状、中性の結晶で水に溶解します。光線に感ずることが鋭敏で、黒色または褐色瓶に貯える。硝酸銀液は0.5~1%を収斂剤として点眼し、5~10%液は腐蝕剤として医療に用います。症状家畜では専ら試験的報告のみで、これを急性... 2024.06.06 家畜中毒
家畜中毒 鉄 Fe ~ 症状 硫酸鉄(硫酸第一鉄、硫酸亜酸化鉄)FeSO₄硫化鉄鉱FeS₂を僅かに焼いて空気中に放置して製します。而して水溶液から結晶させると緑色の結晶緑礬SeSC₄・7H₂O green vitriolを生じます。これは収斂性の味を有して大気に触れると... 2024.06.04 家畜中毒
家畜中毒 明礬 ~ 症状 ポーキサイドAl₂O₃・2H₂O、粘土Al₂O₃・2SiO₂・2H₂Oなどを濃硫酸で処理し、硫酸アルミニウムAl₂(SO₄)₃を得、これに等分量の硫酸カリウムを加え結晶させると明礬K₂SO₄・Al₂(SO₄)₃・24H₂Oを得る。(a)明礬... 2024.06.01 家畜中毒
家畜中毒 モリブデン Molybdenum Mo ~ 性状・原因・症状・療法 性状モリブデンは、天然には主として輝水鉛鉱MoS₂、水鉛鉛鉱PbMoO₄および水鉛赭MoO₃などとして産し、本邦では専ら輝水鉛鉱で少量ながら諸所に産出します。輝水鉛鉱中に含む硫化モリブデンMoS₂は普通数%以下です。モリブデンは粉末では灰白... 2024.05.27 家畜中毒
家畜中毒 沸素 Fluor F ~ 剖見・動物体臓器の沸素量・療法・予防法 剖見胃に義膜性カタール性炎、粘膜の異型増殖、腸のカタール性炎、肝の細胞変性、鉄反応陽性の褐色色素沈着、肝細胞の広汎な壊死、肝硬変の初期像があり、腎臓の溷濁腫脹、間質増殖。生殖腺、脾、骨髄の萎縮。副腎心臓の脂肪変性があります。以上はもちろん沸... 2024.05.22 家畜中毒
家畜中毒 沸素 Fluor F ~ 症状 症状沸化物は一種の腐蝕剤であつて、接触により局所作用激しく、炎症、潰瘍を生じます。殊に歯の琺瑯質が腐蝕され火山病として牛馬の症状は慢性の胃腸障害を来し、斑状歯の他食欲不振、体重の減少、体毛の粗硬化を来し、心臓および呼吸器系の病変、腎臓障害や... 2024.05.19 家畜中毒
家畜中毒 沸素 Fluor F ~ 原因 原因沸化物のうち、沸化ナトリウムが最も殺虫力が強く、蟻の駆除剤畜舎の殺虫剤として用いられたのですが、最近に至り豚の蛔虫駆除薬として登場し、かなり好評を博している。その薬用量は仔豚に対し体重1kg当り0.08、成豚に対しては0.05gを1回量... 2024.05.08 家畜中毒
家畜中毒 沸素 Fluor F ~ 性状 沸素の性状天然には螢石CaF₂、氷晶石Na₃AlF₃、燐灰石3Ca₃(PO₄)₂CaF₂として存在し、酸素、窒素とは化合しませんが、他の種々の元素と容易に化合し沸化物を造る。その1例は次のようです。(1)沸化水素 hydrogen fluo... 2024.04.28 家畜中毒
家畜中毒 亜硫酸 ~ 原因・症状・療法 原因飴製造中途に生ずる灰汁を5.4ℓほど豚に与えました。灰汁は甘味があるので好食しました。これは漂白剤ロンガリットの使用により灰汁中に亜硫酸を含むためです。症状摂食後、数分で突然倒れ、昏睡状態に陥り、腹部膨満して絶えず少量の排尿があります。... 2024.04.19 家畜中毒
家畜中毒 腐蝕性酸類 ~ 性状・原因・症状・療法 腐蝕性酸類・性状腐蝕性酸類中関係のあるものは硫酸H₂SO₄で、硝酸および塩酸中毒は殆どない。原因外部の腐蝕作用は犬の足部に屢々認められ、経口的には硫酸処理した種子を食して中毒しあるいは偶発事故として硫酸容器の破壊によりこれに侵された藁その他... 2024.04.10 家畜中毒
家畜中毒 腐蝕性アルカリ類 ~ 性状・原因・症状・剖見・療法 腐蝕性アルカリ類・性状苛性アルカリ類で家畜中毒に関係のあるものは生石灰CaO₃、アンモニアNH₃、水酸カリウムKOH等で、これに次ぐものは炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムです。原因水酸化カルシウム、水酸化カリウムの中毒は畜... 2024.04.02 家畜中毒
家畜中毒 亜鉛 Zink Zn ~ 療法・証明法 亜鉛中毒の療法解毒薬としてはタンニン、硫黄華、煆性マグネシウム、重炭酸ナトリウムを用い、同時にブドウ糖の注射、卵白、牛乳、粘液などの包摂薬を内用させます。その他は対症的で強心剤や興奮剤の注射です。証明法有機物の大量をとり塩酸とクロール酸カリ... 2024.03.26 家畜中毒
家畜中毒 亜鉛 Zink Zn ~ 症状・剖見 亜鉛中毒・症状亜鉛の作用は先ず局所の刺戟作用があり、後に一般の筋および心臓の麻痺を来すもので、主徴は嘔吐、疝痛、下痢、衰弱、麻痺、心臓衰弱などで経過の長いときは貧血ならびに虚脱を招きます。牛 約1寸位の厚さのある亜鉛を附した小麦粉製造の石臼... 2024.03.18 家畜中毒
家畜中毒 亜鉛 Zink Zn ~ 薬理作用・原因 亜鉛中毒・薬理作用・原因亜鉛は腐蝕性金属毒で薬理的作用が銅に類似し、局所の腐蝕や収斂作用があり、同時に嘔吐作用があります。腐蝕作用のない亜鉛の塩類を血液あるいは皮下に注入すれば軀幹筋、心筋の麻痺を来し、ついに静止します。亜鉛のうち最も腐蝕作... 2024.03.09 家畜中毒
家畜中毒 亜鉛 Zink Zn ~ 性状 亜鉛・性状金属亜鉛は種々の鉱石例えば炭酸亜鉛(菱亜鉛鉱)ZnCO₃、硫化亜鉛(閃亜鉛鉱)ZnSなどを焼いて酸化亜鉛に変えた後、炭素と混ぜ熱して蒸溜するか、または硫酸で浸出し硫酸亜鉛の水溶液とし電解して作ります。亜鉛は青白色の結晶性金属で冷時... 2024.03.02 家畜中毒
家畜中毒 燐 Phosphorus P ~ 証明法 燐中毒・証明法燐の証明法には燐その物の形でする場合と、蒸気にするときと燐酸の形でする方法の3種があります。検体より燐を析出するには蒸溜法がよいですが、なるべき速かにしなければ、燐は酸化して次亜燐酸、亜燐酸または燐酸に変じます。燐酸は本来生物... 2024.02.26 家畜中毒
家畜中毒 燐 Phosphorus P ~ 療法 燐中毒・療法燐中毒の解毒薬は硫酸銅、テレビン油、過マンガン酸カリで、豚、犬、猫には速かに硫酸銅液を内用します。その理由は一種の吐剤として毒物を排出させると同時に、胃中で一部分が硫酸と銅とに分解し、硫酸は燐を酸化して無害に変化させ、銅は燐の外... 2024.02.19 家畜中毒
家畜中毒 燐 Phosphorus P ~ 剖見 燐中毒・剖見経過極めて速かな場合には内蔵の変化は殆ど認められませんが、時間を経たものは各種の変状を示します。而して胃腸における局所の変状は一様でなく、例えば燐の油溶液を与えたときは全く変状をみませんが、自然中毒の場合は多く著明な解剖的変化を... 2024.02.13 家畜中毒
家畜中毒 燐 Phosphorus P ~ 症状 燐中毒の症状燐中毒の症状は燐の形状、量、動物の種類ならびに胃内容の充実あるいは空虚などによって異なります。馬は屢々中毒後特異の変状なく経過し、家禽もまた著しい症状を示さず斃れますが、犬と豚は、著明な局所変状と一般症状を現わします。重要なもの... 2024.02.03 家畜中毒
家畜中毒 燐 Phosphorus P ~ 薬理作用・原因 燐の薬理作用燐は新陳代謝に変調を来す毒物で且つ一種の心臓毒であつて神経や筋に対しては著しくない。また燐は大部分が元素P₄のままで害作用を呈し、小部分は酸化して無毒の亜燐酸に変じ、また一部は燐化水素となります。局所殊に粘膜に働くと揮発性である... 2024.01.31 家畜中毒