ホワイトクローバー T.repens
レッドクローバー T.pratense
クローバー類の青酸生成配糖体リナマリンはアマに含まれるものより弱く、且つ品種によってHCN毒の産生が異なります。
本邦では古くから馬、牛、羊などの中毒が報ぜられ、いわゆる流涎症といわれるものですが、最近では長野県諏訪地方、岩手県の一部についての報告があります。
しかし本邦のクローバー類中毒は青酸よりも黴菌の寄生による疑いが濃厚です。
なお本邦では青酸生成配糖体を含むものに次の数種があります。
ナンテンNandina domestica メギ科、アラビユAmarantus retroflexus(Pigweed)ヒユ科、スーダングラスSorghum sudanenseホモノ科、ホソバノシバナTriglochin palustreシバナ科、アジサイHydrangea macrophylla var. otaksaユキノシタ科。
以上のうち最も中毒例のあるものはアフヒマメで馬は好食します。
アマ、モモ類は牛、山羊、豚の被害があります。
症状
青酸は呼吸中枢および血管中枢を麻痺し且つ組織の新陳代謝を障害します。
少量の場合は著しい興奮、流涎、腫脹、軽度の下痢、筋痙攣を示し、中等量は露出粘膜の潮紅、強直状痙攣、牙関緊急、癲癇様発作、排尿不随意、体温降下、心搏動緩徐、昏睡を見、大量中毒では苦悶、騒擾、嘔吐、心悸亢進、四肢痙攣、発汗、呼吸速迫、転倒、斃死します。
療法
大量摂取は治療の暇なく、少量の場合は予後良です。
吐剤を与え次で水酸化鉄マグネシアの内用および10~20%チオ硫酸ナトリウム液、グルタチオン剤、ビタミンCなどの静脈内注射は効がおおい。
また酸化剤の胃洗滌および内服もよい。
また、チスチンの注射は青酸中毒防止に効果があります。

