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緑膿菌による乳房炎(infection with Pseudomonas aeruginosa) ~ マイコプラズマによる乳房炎(infection with Mycoplasmas)

緑膿菌による乳房炎(infection with Pseudomonas aeruginosa) ~ マイコプラズマによる乳房炎(infection with Mycoplasmas) 乳房と乳頭の疾患

 
 

緑膿菌による乳房炎

 
 
緑膿菌Pseudomonas aeruginosaの感染によっておこる乳房炎は散発性です。
 
 
しかし、時には牛群にとって深刻な問題になることがあります。緑膿菌は溜り水、下水、土の中、人や動物の腸内容など環境に広く潜在します。
 
 
温度許容範囲が広く、栄養要求が非常に少ない。
 
 
体外に出す酵素や毒素が病変をひきおこし、また同じく粘性物質が食菌作用を妨害する。抗生物質に対する抵抗が強い。しかし侵襲力が比較的弱く、外傷や衰弱がある時に感染すると発病させる。
 
 
また他の病原体に伴って二次的に感染します。
 
 
乳房内に薬を注入するために使用するカニューレ、あるいは自家配合の抗生物質の注入が原因になることがあります。
 
 
病変は慢性で持続することが多いが、ときどき急性炎に転化することがあります。また急性炎が敗血症、腹膜炎、肺炎に発展して死亡することもある。
 
 
分房の腫脹はやや軽く、緑色、黄色、時には赤色のクリーム様分泌物を出す(菌株による)。
 
 
急性の発症後2~3日で腫脹が減退し、ミルクは1~2週間で正常になる。自然に治癒することもある。
 
 
診断には、菌の分離・同定が必要ですが、ミルク中の菌数が非常に少ないので、あらかじめ増菌する必要がある。
 
 
治療にはゲンタマイシンあるいはコリスチン・ポリミキシンB・フラジオマイシンの合剤が使用されています。
 
 
しかしこれらの薬は感受性テストでは効果が認められても、実際には菌を除去することができず、病気の経過は変わらないことが多い。
 
 

マイコプラズマによる乳房炎

 
 
マイコプラズマの感染が原因となっておこる乳房炎は近年報告がふえている。
 
 
マイコプラズマ・ボビスMycoplasma bovisの感染が多いが、他に数種が乳房炎の例から検出されています。
 
 
主に分娩時から分娩直後にかけて発症する。
 
 
大多数の例は搾乳者の手か搾乳器を介して感染するが、マイコプラズマ血症がおこってリンパ行性または血行性に伝播することもあるといわれ、感染経路についてはまだ謎が多い。
 
 
病性は重度ないし中等度で、化膿性乳房炎になる。
 
 
M.bovisによるものが病変が一番重く、乳量の減少も著しい。種々の抗生物質療法が行われているが、効果的なものが少なく、臨床症候の改善も病原体の消失も一時的で、再発し、経過が長引くことが多い。
 
 
大きい牛群では、外見上正常でもたえず少数のマイコプラズマを排出する牛がいると、被害が大きくなる。

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