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その他の抗生物質 ~ グラム陽性菌・陰性菌、マイコプラズマを主な標的にした抗生物質

その他の抗生物質 抗生物質

 
 
※マイコプラズマを主な標的にした抗生物質
 
 

●スぺクチノマイシン(Spectinomycin)
 
 
スぺクチノマイシンはマイコプラズマとグラム陰性菌に抗菌力を示しますが、いずれの菌種に対してもMICが高いので単味剤では高用量が必要です。
 
 
毒性の低い抗生物質として知られている。

 
 

●チアムリン(Tiamulin)
 
 
ジテルペン系半合成抗生物質で鶏と豚のマイコプラズマ病と豚赤痢・ヘモフィルスに有効性が高い。
 
 
モネンシンなどのポリエーテル系抗生物質の毒性を強化するので、鶏での使用は危険です。

 
 

グラム陰性菌を主な標的にした抗生物質

 
 

●コリスチン(colistin, polymyxin E) ポリミキシンB(polymyxin B)
 
 
この二つの薬物はいずれもポリペプチド系抗生物質で、グラム陰性菌に特異的で強い抗菌作用を示す。
 
 
非吸収性であり、腎毒性が強いので注射では用いられない。下痢の治療に経口投与で用いる。

 
 

●ノボビオシン(novobiocin)
 
 
抗菌スペクトルは狭いが特異で、グラム陽性菌と陰性菌のproteus, pasteurella, Pseudomonas属の一部の菌種に有効です。
 
 
鶏用の飼料添加剤として家禽コレラやブドウ球菌感染症の予防防除に、多くの場合テトラサイクリンとの配合剤として用いる。

 
 

●ビコザマイシン(bicozamycin)
 
 
この抗生物質はグラム陰性菌に対して特異的な抗菌力を示す。陽性菌には無効です。飼料添加剤が豚の大腸菌性下痢の防除、治療に用いられる。

 
 

グラム陽性菌を主な標的にした抗生物質

 
 

●バンコマイシン(vancomycin)
 
 
糖ペプチド系抗生物質(glycopeptide)のバンコマイシンはグラム陽性菌に静菌作用を示す非吸収性の薬物ですが、ペニシリン耐性になった嫌気性菌BacteroidesやMRSAに強い抗菌性を示し、耐性菌が発現し難い。
 
 
したがってこれらの菌種の感染症に注射で用いる。
 
 
Bacteroides感染症は犬にも時に見られ、多くはペニシリン耐性です。

 
 

●ホスホマイシン(fosfomycin)
 
 
単純な化学構造(1, 2-エポキシプロピル燐酸)の抗生物質で、細菌細胞膜のリン酸能動輸送系で菌体原形質内に入り、アセチルグルコサミン(細胞壁の合成原料)の合成を阻害します。
 
 
このため単独でも殺菌的に作用します。抗菌力はグラム陽性菌に対して強いが、大腸菌など一部の陰性菌にも働く。β-ラクタム系に準ずる治療効果が得られる薬物ですが、試験管内では耐性発現が速い。
 
 
毒性が事実上ない物質であるので、弁膜症とか敗血症のような難治性グラム陽性細菌感染症に対して大量を点滴静注します。
 
 
産業動物では大腸菌性下痢の治療に飼料添加で用いる。

 
 

●リファンピシン(rifampicin, rifampin USP)
 
 
リファンピシンは複雑な構造のマクロライドで、抗菌域が広く、グラム陽性・陰性菌にわたっている。連用による耐性発現が速いので、人体用では結核の治療だけに用いています。
 
 
投与すると体細胞内に分布し、細胞内で殺菌作用を示す。
 
 
子馬のロドコッカス肺炎では菌が専ら細胞内で増殖するので、リファンピシンとエリスロマイシンの経口剤の併用が治療に用いられています。
 
 
また、犬のブルセラ感染症の治療にも用いている。
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