炎症の病態
炎症とは有害な刺激に対して動物組織が共通的に示す一連の局所反応です。
この反応では
●刺激を受けてから反応が発現するまでに潜伏期がある。
●各種の単位反応が同時に、また、順序良く進行
●多くの場合に可逆的であって」、どの段階からも回復が可能
●各種の単位反応が同時に、また、順序良く進行
●多くの場合に可逆的であって」、どの段階からも回復が可能
炎症刺激
●物理・科学刺激
熱、紫外線、外傷などの物理的刺激と刺激性物質による科学的刺激があります。
●生物学的刺激
微生物や寄生虫による感染刺激と抗原抗体反応が関与する免疫学的刺激がある。
急性炎症の経過
急性炎症が起こってからの数時間はどの炎症でも類似の経過をたどる。
①局所の血流増加によって発赤(erythema)や熱感が発する
②血管透過性の増大によって局所が腫脹
③白血球の血管外への遊出によって腫脹が肥大する。
②血管透過性の増大によって局所が腫脹
③白血球の血管外への遊出によって腫脹が肥大する。
①の段階は細動脈の弛緩による。血流は次第に遅くなり、進行すれば事実上静止状態になる。②の段階では細静脈や毛細管の内皮細胞の細胞間接合が解離し、血漿の漏出が始まる。
③の段階では先ず好中球(多形核球)が細静脈壁に付着し、次いで血管外へ遊走する。この遊走は白血球の走化性による。
最初のうちの遊走細胞は好中球だけで、食作用が強く、また多くの炎症仲介物質を放出します。次に単球が増加し、後にリンパ球が浸潤してくる。
定形的な急性炎症反応の後に続く反応には4種類あります。
●回復して正常に戻る
●修復反応として失われた実質細胞が再生されたり、肉芽が形成されて瘢痕になったりする。
●細菌などに対して多数の好中球が次々に現れて死滅して化膿巣になる。
●慢性炎症に移行する。
●修復反応として失われた実質細胞が再生されたり、肉芽が形成されて瘢痕になったりする。
●細菌などに対して多数の好中球が次々に現れて死滅して化膿巣になる。
●慢性炎症に移行する。
慢性炎症
慢性炎症の多くは経過が不明のまま発症します。組織像も肉芽腫型、組織壊死・肉芽組織混入型などがあります。浸潤細胞はリンパ球、形質球、マクロファージ、多核巨大細胞が多い。
この様に慢性炎症では病因や経過が明確ではないが、抗炎症薬の投与対象のほとんどは慢性炎症です。
科学媒介物質と調節物質(chemical mediators and modulators)
炎症の媒介物質や調節物質であると考えられている生体内活性物質の数はきわめて多い。
これらの活性物質が炎症で役割を演じていると認定されるためには次の条件が必要です。
●その物質は炎症組織に発現し、正常組織には少なくとも遊離型では殆ど存在しない
●その物質を健康組織に適用したときに炎症または一部の炎症反応を起こす。この適用量は炎症組織に見出される濃度から考えて妥当な用量でなくてはならない。
●その物質の拮抗物質によって、その物質が関連する反応が抑制される。
●その物質を組織から枯渇させるとその物質が関連する反応が抑制される。
●その物質を健康組織に適用したときに炎症または一部の炎症反応を起こす。この適用量は炎症組織に見出される濃度から考えて妥当な用量でなくてはならない。
●その物質の拮抗物質によって、その物質が関連する反応が抑制される。
●その物質を組織から枯渇させるとその物質が関連する反応が抑制される。

