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鉛 Lead Pb ~ 血液所見・剖見・診断

鉛 Lead Pb ~ 血液所見・剖見・診断 家畜中毒

 
 

血液所見

 
 
山羊における砒酸鉛の致死量程度の経口中毒では次のようです。
 
 

a)白血球数‥投与後、48~94時間で、投与前の2倍に達した。
 
b)好酸球数‥48~96時間に消失した。
 
c)白血球像‥好中球の減少、核の左方転移、単核球の変性などがあります。

 
 

剖見

 
 
急性鉛中毒の症状は糜爛性胃腸炎で、粘膜の発赤炎症、結痂、潰瘍などを認め、絨毛は灰色乃至黒色を呈し、全腸管は蒼白で収縮し、脳室、脳膜および脊髄膜内に漿液の蓄積をみる。
 
 
砒酸鉛による急性中毒では、多種臓器の著明な溢血、出血斑、ならびに肺水腫、重度の出血性腸炎が認められます。
 
 
慢性中毒では一般痩削、内蔵の脂肪変性と結締織の増殖で、特に後者は腸神経節の周辺ならびに筋肉中に著しい。
 
 

診断

 
 
慢性中毒では歯根上に鉛縁が現れることが多く、特に幼若なものに早く出る。
 
 
鉛縁というのは歯根上が瓦様の灰色、暗灰色或いは帯青黒色を呈するのですが、これは毛細血管から分泌された本来の鉛そのものが歯の上の沈殿物から生じた硫化水素に結合したコロイド鉛です。
 
 
歯根に鉛縁があれば第一に鉛中毒を疑ってよい。
 
 
次に血液検査では赤血球に変化が現れ、塩基性顆粒が見られます。しかしそれ以上の変化はみられません。
 
 
もっとも確実な方法は科学的分析です。砒酸鉛を直接舐めた乳牛の枝肉中には砒素量が1ppm以下でした。

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