骨折の機能障害(functional disturbance)
骨折がおこれば、ただちにその骨の機能障害が現れます。
それは四肢の完全骨折においては高度であって、著明な跛行を呈するばかりでなく、体重を支えることが不可能となり、小動物は3肢で歩行する。
変形(deformity)
骨折部の外形は、骨片の転位、それに伴う筋の膨隆または陥没、局所の腫脹によって、変形することが多い。腫脹は血腫の形成に起因するほか、骨折後半日ないし1日を経て現れる炎症性滲出物にもよります。
疼痛(pain)
骨折部には、つねに著明な疼痛があり、患部を動かし、あるいは圧迫する時は増強します。
多くの場合に、骨折部に一致して鋭い圧痛がある(骨折痛pain of fracture)。皮膚の挫創、筋の挫傷など周囲組織の損傷がはなはだしい時には、疼痛が限局しないことがあります。
浅在する骨の不完全骨折の際には、骨折痛が線状に現れることがあります。
異常可動性(abnormal mobility)
長管状骨の骨幹部におこった完全骨折では、骨折部につねに異常可動性が明らかです。
しかし、関節に近い骨折では、これと関節の可動性とを区別しがたいことがあります。
異常可動性は、一般に負重または他動運動の際に認められます。しかし、短骨の圧迫骨折、嵌入骨折、骨亀裂および深部の骨折(たとえば骨盤骨折)では証明しがたい。
捻髪音、捻髪感(crepitation)
完全骨折において、両骨折端が互いに摩擦して音(捻髪音または軋轢音)を発し、あるいはその感じが手に伝わることがあります。
しかし、これは骨折に必発の徴候ではなく、骨片間に軟組織が介在する時、離開骨折、嵌入骨折などでは欠如します。

