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硝子体の疾患(Diseases of the Vitreous Humor) ~ その他の眼球疾患

硝子体の疾患(Diseases of the Vitreous Humor) ~ その他の眼球疾患 眼の疾患

 
 

硝子体混濁(opacitas corporis vitrei)

 
 
硝子体中に混濁が認められるもので、主としてさまざまな眼疾患の合併症あるいは継発症として現れる。特にぶどう膜炎によることがもっとも多く、その他出血、熱性疾患、老年性変化などによるものがあります。
 
 
水晶体混濁との相違は混濁の位置が深く、眼球運動により動揺し、浮遊感がある。経過は緩慢で予後は不良です。
 
 

その他の眼球疾患・緑内障(glaucoma)

 
 
種々の原因から眼内圧が異常に上昇した状態で、病名というよりは、総合的症候名とも考えられる。通常、原発性緑内障primary glaucomaと続発性緑内障secondary glaucomaとに分けられる。
 
 
前者はさらに単純性緑内障(幅広い前房隅角を持ったもの)とうっ血性緑内障(狭窄した前房隅角を持ったもの)に分けられるが、後者は水晶体その他の眼疾患に継発したものをいう。
 
 
犬などの場合には、先天的奇形によることがあり、また性別、年齢、天候などの影響もあるとされます。本症は特に急性症の場合には、眼圧異常が持続すると、すみやかに視力消失をきたすため、球急性疾患として重要な意義をもつものです。
 
 
症状:視力の異常にはじまり、眼内圧の上昇、眼球緊張度の高まり、圧痛を訴え、角膜表面に薄い混濁を生じ、虹彩は前方に押し出されて、前眼房が浅くなる。
 
 
瞳孔は散大し、緑色を呈することがある。眼底検査で視神経円板に緑内障陥凹を認める。状況によって症状は一進一退する。
 
 
治療法:早期に診断を確立するとともに、急性緑内障の場合には、視力の消失を防ぐため、すみやかに眼内圧降下の薬物的治療を行うことが肝要です。
 
 
10~20%マンニトールの静注、グリセロールの経口投与、炭酸脱水素酵素阻害剤の投与によって眼房水の産生を減少させる。
 
 
エゼリン、エピネフリンの投与、2%ピロカルピン投与を行う。
 
 
以上のような薬剤によっても正常な眼圧を維持できない場合には、さらに外科的処置を行う必要があり、虹彩切除術iridectomy、瞳孔整形術iridencleisis、毛様体解離術cyclodialysisなどの手術が考えられる。
 
 

水眼(hydrophthalmos)または牛眼(Buphthalmos)

 
 
馬、犬、猫、時に牛にも見られるもので、眼圧が亢進して強膜および角膜が膨隆し(球状角膜keratoglobus)、巨眼megalophthalmosとなったもので、眼球が突出する(眼球壁が薄く弱いため眼内圧の亢進によって容易に拡張する)。
 
 
強角膜境界部が著しく拡大するのが特徴で、前房はむしろ深く、虹彩は多少萎縮し、瞳孔は縮小ないし正常です。角膜の乾燥によるさまざまの障害が現れる。
 
 
先天性に発し、また後天性に水晶体脱臼、虹彩癒着などに継発する。一般に予後は不良です。
 
 

黒内障(amaurosis)

 
 
外観上および眼底検査上なんら認むべき変化がなく、しかも視力の消失している状態をいう。家畜では雌犬・子牛の原因不明の突然の失明、分娩時の大出血後の突然の失明、倒馬去勢後の馬の失明などの例が知られています。
 
 
脳内出血などと関係があるともいわれる。
 
 
通常一眼もしくは両眼の盲目で、瞳孔散大し、瞳孔反応なく、その他の病変は認められない。視力の減弱したものを弱視amblyopiaという。幼動物の突然の失明は回復することが多いが、時日を経過したものは予後不良です。

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