豚腎虫:ステファヌルス・デンタツス(Stephanurus dentatus)、雄22~30mm、雌34~40mm
虫体の長さの割に太く、生鮮時には暗赤色で、半透明の体壁を透かして生殖器官が白色の不明瞭な模様のようにみられます。
体の前端に広い口が開き、その周縁に6個のクチクラの小片(epaulette)と、発達の悪い歯環があります。
口腔は発達し、その壁は厚く、底部に三角形の歯があります。
雄の交接嚢は発達が悪く、尾端近くに位置し、四角形に近い形をしています。
雌の陰門は肛門近くに開き、尾端は鉤状に曲がります。
虫卵は殻が薄く、無色、一端は他端に比べて鈍円で、おおきさは、100~120 x 56~65㎛です。虫卵の内容は多数(32~64個)の細胞です。また虫卵は粘着性があります。
終宿主は豚、イノシシで腎周囲脂肪組織、輸尿管壁、腎盂などに寄生します。
幼虫は肝臓、肺、脾臓などにみられ、特に肝臓に多く、かなりおおきな虫体が認められます。
豚以外にも子牛、ロバなどの自然寄生例が報告されていますが、これらの動物では虫体は成熟しません。
虫卵の発育の温度条件から温帯・亜熱帯地域に分布し、南北アメリカ、中近東、南アフリカ、インドネシア、インド、パキスタン地方、オーストラリア、太平洋諸島、フィリピンなどに分布し、本邦でもみられます。
豚腎虫 ~ 終宿主は豚、イノシシで腎周囲脂肪組織、輸尿管壁、腎盂などに寄生
線虫類
