線虫類

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顎口虫症(症状・予防) ~ 食欲不振、嘔吐、貧血、衰弱が主な症状

有棘顎口虫は熱帯・亜熱帯のアジアに広く分布し、特にタイ、ビルマ、中国(中南部)に多く、本邦では九州、四国、中国、近畿、中部その他にみられます。昭和27年の調査では、福岡、佐賀で猫に35.1%、犬に4.0%の寄生が報告されています。犬、猫では...
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腎虫症(症状・予防) ~ 牛、馬の病徴は不明に経過することが多い。これに反し、犬は症状が著しい

牛、馬の病徴は不明に経過することがおおい。これに反し、犬は症状が著しく、激しい腹痛と腰痛(腎性疝痛)を訴える。腎障害から血尿を排し、尿毒症をきたすこともあります。出血の結果、続発性貧血を生じ、頻尿、体重減少、不穏状態、号泣、振戦もみられます...
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猫の胃虫症(症状・予防) ~ 猫への感染は中間宿主である昆虫(直翅類・甲虫類)を捕食することによって成立する

少数寄生では症状は明瞭ではありませんが、多数寄生例では嘔吐、食欲不振がみられます。慢性経過をとり、症状が進むと、栄養低下、被毛不良、脱毛などの一般状態の低下がみられます。また、下痢症状はほとんどないが、多量の胃出血から黒褐色便またはタール便...
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眼虫症(症状・予防) ~ 本邦の牛に寄生する普通の種類はロデシア眼虫であり、全国的に発生がみられる

本邦の牛に寄生する普通の種類はロデシア眼虫であり、全国的に発生がみられます。スクリャービン眼虫(T.skrjabini)とテラジア・ グローサ(T.gulosa)の発生は少なく、地域も限られています。ロデシア眼虫は夏から秋に多く見られ、発生...
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鶏の胃虫症(症状・予防) ~ 少数寄生では症状をみないが、重度寄生では削痩や貧血がみられる

旋回鶏胃虫は腺胃の筋層内に寄生します。粘膜は腫脹・肥厚し、内面は絨毛状を呈し、充血や出血がみられます。そのため、栄養が衰え下痢を呈し、幼雛は死に至ります。ときとして、流行病状を呈し、ときに数十羽の死鶏をみることがあります。Le Rouxは約...
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食道虫症(症状・予防) ~ 血色食道虫の寄生が少数で、結節が小さく、食道狭窄がなければ病徴を表さない

血色食道虫の寄生が少数で、結節が小さくて、食道狭窄がなければ病徴を表しません。重度寄生で、結節が大きく腫瘤状となれば、流動食は通過しますが、固形食は胃に転送されず吐出されます。病犬は、採食しても嚥下が困難であり、粘稠な唾液を流し饑餓を訴える...
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反芻獣の糸状虫症(症状・予防) ~ 予防には、中間宿主である蚊の吸血を避けることです

牛のParafilaria bovicolaに原因する牛パラフィラリア症(bovine parafilariasis)はアジア、アフリカ、南ヨーロッパに発生をみますが、カナダにもフランスからの輸入牛によって発症がみられ、最近、本邦でも2例の...
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豚の胃虫症(症状・予防) ~ 軽度寄生では無症状、重度寄生によって慢性もしくは急性胃炎の症状を呈する

感染はおもに幼豚であり、軽度寄生では無症状ですが、重度寄生によって慢性もしくは急性胃炎の症状を呈します。食欲不振、渇欲亢進、異食症、しばしば胃部に痛みを訴える。発育が遅れ、削痩し、ときに死にいたることもあります。豚の胃虫症の予防中間宿主とな...
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馬の胃虫症(症状・予防) ~ 馬の胃虫症は病変、症状から区別することが出来ます

馬の胃虫症を病変、症状から胃馬胃虫症、皮膚馬胃虫症、結膜馬胃虫症に区別することが出来ます。●胃馬胃虫症(gastric habronemiasis)大口馬胃虫は幽門部の粘膜に、鳩卵大ないし鶏卵大の円形で硬固な肉芽性丘状結節を生じます。その頂...
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豚の糸状虫症(症状・予防) ~ 適確な治療・予防法は知られていない

飼豚から検出されるSetaria bernardiはベトナム中部、台湾、日本(鹿児島、沖縄)で発見されており、東南アジアにはかなり広く存在するものと思われます。腹腔に寄生する成虫の病害は明らかではありませんが、牛、馬の腹腔に寄生する他のSe...
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馬の糸状虫症(症状・予防) ~ 多乳頭糸状虫の寄生馬は肩甲部、頸部、き甲部、胸、顔面の皮膚に出血を生じ、いわゆる血汗症となります

多乳頭糸状虫の寄生馬は肩甲部、頸部、き甲部、胸、顔面の皮膚に出血を生じ、いわゆる血汗症となります。出血部に大豆大の腫脹とその周囲に軽い隆起がありboutons hemorragi-quesと呼ばれる。出血の持続時間は短くて20~30分、平均...
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犬・猫の糸状虫症(症状) ~ 本症は初期から末期まで幅広い病態をみる疾患

犬糸状虫寄生犬の多くは症状が明らかでなく、症状をみるのは約39%程度です。本症は初期から末期まで幅広い病態をみる疾患です。●慢性犬糸状虫症寄生犬の96.1%が該当する最もふつうにみられる病型です。有症率は36.9%で無症状寄生犬が半数以上を...
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肺虫症(症状・予防) ~ 肺虫症は幼獣に多発し、反芻獣では牧野疾患として重要

肺虫症は幼獣に多発し、反芻獣では牧野疾患として重要です。牛肺虫症は生後4~6ヵ月齢の初感染の幼牛に激しく現れますが、成牛でも既往感染のない免疫状態にない個体では明らかな発症をみます。病牛は食欲不振、元気減少して削痩、発育不良、貧血など一般状...
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反芻獣の胃虫症(症状・予防) ~ 発病には栄養状態が関係し、栄養状態の良くないものは罹患しやすい

めん羊における捻転胃虫の感染の多くは夏季の放牧期間に行われ、発病は晩秋から冬季です。発病には栄養状態が関係し、栄養の良くないものは罹患しやすく、牧草の豊富な夏で飼養が良好であると症状は軽い。発病は幼羊に多く、妊娠、泌乳中の母羊も症状が顕著で...
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毛様線虫症(症状・予防) ~ 毛様線虫症は生後3~9ヶ月齢の幼獣に重要

毛様線虫症は生後3~9ヶ月齢の幼獣に重要であり、成獣では免疫によって感染は低下し、重度発症をみることはありません。Trichostrongylus属は小腸、第四胃に寄生しており、粘膜に充血、出血、びらん、浮腫が認められますが、多数寄生がなけ...
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鉤虫症(症状・予防) ~ 犬鉤虫症は5ヶ月齢以下の子犬に被害が著しい

犬鉤虫症は5ヶ月齢以下の子犬に被害が著しいが、感染を耐過した成犬は抵抗性を獲得し、保虫状態であっても、多くの場合、単独で症状をみることはありません。犬鉤虫症を症状の特性から次の3病型に分けることができます。●甚急性型生後間もない哺乳期の子犬...
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開嘴虫症(症状・予防) ~ 本症の特異症状は、呼吸困難からコリーザ様症状をみることであり、頸を伸ばし、口を開いて呼吸し、いわゆる開嘴病の特徴を示す

鶏、キジ、山鳥、七面鳥、クジャクに寄生し発病をみられますが、成鳥では発症は少なく、雛鳥は感受性が高く重要な寄生虫です。平飼いで養殖を行うキジ、山鳥、七面鳥におおい。発症は春から秋の期間にみられます。初期は食欲、元気共に変化を認めませんが、次...
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腸結節虫症(症状・予防) ~ 病羊は食欲不振、次第に栄養が衰え、貧血、衰弱し、被毛は粗になり限局性に脱毛します

感染に対して一般に幼獣が敏感であり、寄生虫種ではコロンビア腸結節虫、牛腸結節虫が重要です。めん羊の腸結節虫症は子羊が最も罹患しやすく、重度感染すれば1~2週間後に下痢し、粘血便を排し、後肢を伸長し、背を湾曲し、腹痛を訴える。これは腸結節虫症...
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豚腎虫症(症状・予防) ~ 重度感染では削痩、跛行、後軀強拘、後軀脱力から起立不能となり、急性腎炎の症状が著しい

豚腎虫は幼虫期が長いので肥育豚には発生が少なく、長期間飼育される種豚に発生が多い。軽度感染では一般に症状は明瞭ではなく、多くは栄養障害をきたし、受胎率が低く、または後軀脱力のために交尾不能がみられます。重度感染では削痩、跛行、後軀強拘、後軀...
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その他の馬の小形腸円虫症(症状・予防) ~ 大円虫類は大きな口腔に腸粘膜を深く吸引して吸血しますが、小円虫類は腸粘膜表層に咬着します

小円虫類の成虫は盲腸、結腸内に寄生しています。大円虫類はおおきな口腔に腸粘膜を深く吸引して吸血しますが、小円虫類は腸粘膜表層に咬着して粘膜を食し、ほとんど吸血を行いません。また、幼虫期に腸管外への体内移行も行わず、単に腸壁内に侵入して結節内...
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馬の大円虫症または硬口虫症 ~ 症状は特に幼駒に著しく、幼駒の下痢症の原因として重要

症状をみることは少ないが、病原性の強い普通円虫、無歯円虫の寄生が重要です。重度寄生によって食欲不振、衰弱、栄養障害、発育不良、抑うつ、発熱、粘膜蒼白、下痢、間歇性疝痛、腰痛、赤血球数減少、白血球数増加、低蛋白血症、低アルブミン血症、高グロブ...
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毛細線虫症または毛体虫症(症状・予防) ~ 家禽の食道、素嚢に寄生する種類では、これらの消化管粘膜に肥厚、腫脹、壊死、剥離などがみられる

家禽の食道、素嚢に寄生する種類(穿通毛細線虫、有環毛細線虫、捻転毛細線虫)では、これらの消化管粘膜に肥厚、腫脹、壊死、剥離などがみられます。素嚢は拡張し、内に汚濁物を容れ悪臭を放ちます。病鳥は食欲不振、元気消失、衰弱して羽を下垂しじっとして...
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トリヒナ症または旋毛虫症(症状・予防) ~ 重度感染では症状は明瞭であり、疾病経過を3期に分けることができる

自然感染では多くの感染例が軽度であり、無症状に経過します。重度感染では症状は明瞭であり、疾病経過を次の3期に分けることができます。●腸寄生期トリヒナ寄生肉を与えると翌日から1週間にかけて軽度な発熱、食欲不振、悪心、嘔吐、軽度の腹痛、下痢が観...
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鞭虫症または毛頭虫症(症状・予防) ~ 豚では全年齢に寄生を認めますが、症状をみるのは幼・老豚に多い

豚では全年齢に寄生を認めますが、症状をみるのは幼・老豚に多く、重度寄生で慢性下痢、特に粘血液下痢、食欲不振、発育不良(幼豚)、脱水、削痩、粘膜蒼白がみられます。実験的な発症では急性症状として黄疸、貧血、失調が認められ、死亡することもあります...
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糞線虫症(症状・予防) ~ 食欲不振、元気消失、急性腸炎による下痢が必発し、血液・粘液性から白痢性の下痢が頻発します

成豚では寄生しても通常は症状を認めません。幼豚でも軽度感染では一般に症状をみませんが、重度寄生した場合に症状は顕著です。病豚は食欲不振、元気消失、急性腸炎による下痢が必発し、血液・粘液性から白痢性の下痢が頻発します。可視粘膜は蒼白となり、削...
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蟯虫症(症状・予防) ~ 寄生馬は舎壁や馬栓棒など器物に尾根部を擦り付け、また臀部を噛む動作がみられる

馬蟯虫症は舎内飼育馬にみられる疾患であり、一般に激しい症状をみることはありません。重度寄生の場合は、大腸寄生の虫体による病害から、腹部不快など漠然とした症状はあるのでしょうが、明らかではない。症状は、雌虫が産卵に際して会陰部の皮膚をはい回る...
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盲腸虫症(症状・予防) ~ 幼雛に重度寄生すると淡黄緑色調の下痢便を排し、抑うつ、栄養障害、発育不良を認めます

少数寄生では明瞭な症状を認めませんが、幼雛に重度寄生すると、盲腸にカタール性炎症を生じ、淡黄緑色調の下痢便を排し、抑うつ、栄養障害、発育不良を認めます。鶏や七面鳥の黒頭病(感染性腸肝炎)はその病原体である原虫Histomonas melea...
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鶏回虫症(症状) ~ 感染は春から初夏に多く、特に梅雨期に濃感染がおきやすい

成鶏は鶏回虫の感染に抵抗性がみられ、症状が顕著なのは幼雛です。感染は春から初夏におおく、特に梅雨期に濃感染がおきやすい。したがって、春季孵化の雛が最も感染しやすく、晩春、初夏の候に発病するものが多い。重度感染によって食欲不振、抑うつ状態、羽...