
毛肉兼用種の代表的なもので、ニュージーランド原産。1868年にニュージーランドの南島オタゴのコリデール牧場で、ジェームス・リットル(JAMES LITTL.)が、メリノー雌に、長毛種ロムニー・マーシュの雄を交配したことに始まる。
さらに1878年にロムニー・マーシュの代わりに、リンカーン雄をメリノー雌に交配し、その後、これを近親繁殖と選抜とにより固定しました。
1902年に、品種名をコリデールと決定しました。
なお、本種の成立過程には、長毛種としてレスター、ボーダー・レスターなども利用されましたが、主流をなすものは、リンカーンでした。
ニュージーランドは大部分が肥沃な丘陵地帯で、気候温暖であり、それに開拓者も牧畜に熱心であり、この品種の造成は比較的順調に進みました。
なお、本種の登録条件をみると、メリノーと長毛種との雑種同士の交配を20代以上続けているか、あるいは15年以上コリデールの繁殖を続けている牧場産のヒツジで、品種の特徴を有していることとなっています。
品種としては、比較的新しい。
コリデールの外観
毛色は白、めん毛が眼の周囲をおおっている。四肢の下端の方まで被毛があり、全身が被毛の塊の感がある。
全体的に均称のよい頑丈な体軀を持ち、体格は中型で、成体重は雌45~65kg、雄、75~95kg。
雌雄とも無角、皮膚に皺はない。
能力
強健で環境適応性が極めて大です。羊毛の毛長は9~15cm、毛量は雌、2.5~5.5kg、雄3.8~8.0kg、毛質は中等で、50~56番手、サージ、セル、モスリンに用いられる。
産肉能力が良く、充実した体を生産し肉質も良く、とくに冷凍肉として好評がある。枝肉歩留は約50%で産子率は約125%、母羊の乳量が多く、子羊の発育は速い。
顔、下肢は白が理想ですが、小黒斑が現れることが、往々にしてある。これは品種として新しいせいかもしれません。
分布
ニュージーランドをはじめとして、オーストラリア、アメリカ、アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル、チリなどに分布している。
本邦にも大正3年(1914)に初めて輸入され、以後、第二次大戦前まで、ニュージーランド、オーストラリアから大量に輸入されました。
したがって現在、本邦のヒツジはすべてコリデールです。しかし輸入されたものの大部分は、登録めん羊ではなくメリノーや長毛種(リンカーンなど)の特徴をかなり現わし、雑ぱくなものでした。
そこで戦後、登録を始めるにあたって、日本コリデールという名をつけ、選抜にあたって、被毛よりも体軀に重点をおき、羊毛番手にあまりとらわれず、また鼻鏡と蹄の暗色などということにもとらわれずに、改良を進めてきました。
戦後、衣料資源の不足などにより急増しましたが、近年は貿易の自由化で、大量の羊毛、羊肉の輸入もあり農家の所得増の収入源としても問題があり激減してしまいました。
日本コリデールに対する本邦の現在の方針は、コリデール自身、早肥性の加味、後軀の充実、枝肉歩留の引き上げなどによって、産肉性にさらに重点をおいて改良し、その上、肉用的な長毛種、たとえばロムニー・マーシュのようなものを輸入してコリデールとの雑種を作り、草地を利用した肉めん羊を増産していこうというにあります。

