蹄壁に生ずる亀裂で、蹄鞘の背壁に平行する縦裂蹄longitudinal(vertical)sandcrackと、蹄冠に平行に生ずる横裂蹄transverse(horizontal)sandcrackとがあります。
症例の中には裂隙から蹄真皮が露出し、そこが細菌の侵入門となることがります。
病変が真皮に達しなければ跛行を呈しませんが、達した場合には種々の程度の跛行が現れます。本症の発生は稀れです。
本症の原因としては、乾燥した環境および重度の慢性蹄葉炎による蹄の変形があげられます。
縦裂蹄は損傷または乾燥して弾力性を失った蹄壁に加わるストレスおよび硬い地面からの反衝が原因となって発生し、しばしば負面にまで達することがあります。
毛に覆われた蹄冠部の小さい亀裂から始まる場合は見逃されやすいが、多くは真皮が侵されて疼痛が著しく、またここが細菌侵入の門戸になります。
横裂蹄は重度・慢性の蹄葉炎の際に生ずる蕪蹄のような、角質生成の異常がある場合に発生します。
趾間フレグモーネ、蹄底穿孔との鑑別診断が必要です。
細菌の感染は病因とは関係がありません。二次的に感染があった場合には合併症として感染性(創傷性)蹄皮炎が発生することがあります。
縦裂蹄の場合は、亀裂から突出した蹄真皮を除去します。
横裂蹄では蹄尖を短く切り、また負重する際に亀裂にかかる衝撃を緩和するため、負面の相当する部分を多めに削切します。
いずれの場合もそのあと局所に収斂薬と抗生物質を適用し、包帯を施します。
隣接する健蹄の蹄底にブロックを装着するのがよい。
牛蹄の疾患 ~ 裂蹄 sandcrack(fissura ungulae longitudinalis et transversalis)
蹄および爪の疾患
