腱鞘炎
腱鞘炎は馬に発生することがもっとも多い。牛では輓曳に使われる役牛に発生します。
舎飼の牛におこる場合は、伝染性疾患に随伴するものです。
豚、犬、猫ではまれです。
屈腱の腱鞘の発病するものが多く、かつ伸腱の腱鞘に発するものよりも、その予後について慎重に判定を下す必要があります。
馬では指屈腱鞘digital sheath(球節の上5~9cmから冠中央にまで達し、主として深屈腱および、ごく一部浅屈腱を包む)が罹患し、球節上方から繋凹部にわたる領域に顕著な腫脹の生ずるものがもっとも多い。
その他では腕屈腱鞘carpal sheath(腕関節後面、深屈腱および浅屈腱を包む)および飛節上部の長母趾屈筋と後脛骨筋の連合腱鞘に腱鞘炎が発生する。
後者すなわち足屈腱鞘tarsal sheath(脛骨下端から飛節の後内面を経て、足根骨の上1/3におよぶ)に発生するものは、特にサラピンthoroughpinといわれ、乗馬に多い。
また乗馬に発する橈側手根伸筋の腱鞘炎は、障害物による腕関節の打撲の結果生ずるものです。さらに腕関節において総指伸筋、外側指伸筋および長母指外転筋の腱の腱鞘、飛節において、外側趾伸筋およびまれに長趾伸筋の腱の腱鞘に炎症の生ずることがあります。

