腱鞘および粘液嚢の疾患

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腱鞘および粘液嚢の疾患

飛綱軟腫(跟骨軟腫)bursitis calcanei subtendinea

飛綱軟腫について浅趾屈筋は飛節直上においてアキレス腱と交叉しますが、その部に緊張が加わると、浅屈腱下の粘液嚢に慢性滑膜炎がおこり、脛骨下端とアキレス腱との間の凹所に両側性の腫脹が発生します。初期には跛行することがありますが、後に消失します。...
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飛端腫(capped hock) ~ 馬の踵骨隆起部に発生する皮下粘液嚢および皮膚の腫脹

飛端腫について馬の踵骨隆起部に発生する皮下粘液嚢および皮膚の腫脹で、まれには牛、犬にも発生します。原因:通常は馬房の壁を蹴って生ずる踵骨部皮下粘液嚢の挫傷によるもので、急性漿液性、慢性、化膿性などの区別がありますが、慢性の経過をたどって波動...
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転子粘液嚢炎(trochanteric bursitis) ~ 大腿骨大転子の殿筋付着部において、大転子と中殿筋腱状部との間にある転子粘液嚢の炎症

転子粘液嚢炎大腿骨大転子の殿筋付着部において、大転子と中殿筋腱状部との間にある転子粘液嚢の炎症で、牛、馬によくみられます。原因:硬地上の転倒、打撲、激突、圧迫あるいは筋・腱の激伸によって発生します。症状:大転子付近に帯痛性の腫脹を示し、圧痛...
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膝関節の粘液嚢炎(bursitis of the stifle joint)

膝関節の粘液嚢炎について膝関節部には膝蓋前粘液嚢、膝蓋下粘液嚢、大腿二頭筋粘液嚢などがありますが、後二者に粘液嚢炎が発生しやすい。大腿二頭筋粘液嚢炎(bursitis bicipitalis)牛の膝関節外側に発生する慢性の腫瘤で、牛臥腫Li...
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膝瘤(knee boil or capped knee) ~ 主として持続性の挫傷によって発する

膝瘤本症は【膝瘤】とはいってもいわゆる【前膝(手根部)】の疾患の一つで、主として持続性の挫傷によって発します。腕関節前面の皮下粘液嚢炎の結果、水瘤(水滑液嚢腫hygroma)あるいは肥厚硬結を生じたものです。牛に多く見られ、馬では稀れです。...
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肘腫(capped elbow) ~ 肘腫は馬にしばしば発し、また犬にも見られます

肘腫について肘腫は馬にしばしば発し、また犬にも見られます。肘頭にある皮下粘液嚢の炎症で、つねに粘液嚢周囲炎および周囲組織の肥厚を伴います。原因:肘頭に対する挫傷の反復あるいは圧迫の持続が主な原因です。すなわち、前肢を折り曲げて伏臥する場合に...
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棘下筋粘液嚢炎・鬐甲腫および鬐甲瘻

棘下筋粘液嚢炎(infraspinous bursitis)棘下筋は上腕骨大結節に付着して、上腕の外転と回外をつかさどります。跳躍、滑走、交配時に種雄馬が雌馬から降りる時に生ずる困難などによって、腱と大結節との間にある粘液嚢に炎症がおこりま...
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胸骨柄粘液嚢炎・結節間粘液嚢炎 ~ 輓馬に発する挫傷性疾患

胸骨柄粘液嚢炎(inflammation of the presternum bursa)本症は、結節間粘液嚢炎とほぼ同様の原因によって、輓馬に発する挫傷性疾患です。胸骨柄粘液嚢は、肩甲関節の高さにおいて胸骨柄manubrium stern...
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粘液嚢炎(bursitis)・項腫および項瘻(atlantal bursitis and poll evil)

粘液嚢炎(馬・牛の疾患・どの疾患も基本的には同じ、発生する部位が異なる)粘液嚢は摩擦防止の役を演ずるものであるから、外部から異常な機械的刺激が加えられると、炎症(滑膜炎Synovitis)をおこして内部の貯留液が増加し、粘液嚢は拡大する。し...
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足屈腱鞘腱鞘軟腫(サラピン)・飛節下伸腱軟腫・長趾伸筋腱鞘軟腫

足屈腱鞘腱鞘軟腫(サラピン)chronic synovitis of tarsal sheath, thoroughpin深趾屈筋のうち、長母趾屈筋M.flexor hallucis longusと後脛骨筋M.tibialis poster...
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球節後面の屈腱鞘の炎症(inflammation of flexor tendon sheath in the fetlock)

球節後面の屈腱鞘の炎症球節後面の指屈腱鞘は、中手骨後面の下1/3から球節後面を通過し、第二指骨後面におよんでいます。馬、特に競走馬にこの炎症を見ることが多い。原因:過激な運動による腱鞘の激伸によって発生します。しかし原因が明瞭でない場合もあ...
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腕関節腱鞘軟腫(tendon galls of the carpus) ~ 本症には屈腱の腱鞘軟腫と伸腱のそれとがある

腕関節腱鞘軟腫本症には、屈腱の腱鞘軟腫と伸腱のそれとがあります。前者は手根関節(腕関節)後面の深および浅屈腱を含む腕屈腱鞘carpal sheathに発し、腕弓水腫galls of the knee-bowともよばれます。後者は総指伸筋、橈...
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腱鞘炎(tendovaginitis) ~ 腱鞘炎は馬に発生することがもっとも多い

腱鞘炎腱鞘炎は馬に発生することがもっとも多い。牛では輓曳に使われる役牛に発生します。舎飼の牛におこる場合は、伝染性疾患に随伴するものです。豚、犬、猫ではまれです。屈腱の腱鞘の発病するものが多く、かつ伸腱の腱鞘に発するものよりも、その予後につ...
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腱鞘および粘液嚢の疾患(Diseases of Tendon Sheaths and Bursae)

腱鞘および粘液嚢の疾患(解剖と生理)腱鞘tendon sheathと粘液嚢(滑液嚢)bursa mucosaは、互いによく似た構造をもっています。外層は線維層、内層は滑液層といわれ、いずれも非常に薄い膜で、内腔には滑液層から分泌されるわずか...
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