生体内動態
ドパミンは中枢神経系内での重要な活性物質ですが、生体内動態がエピネフリンと類似しており、静注しても脳脊髄には殆ど分布しない。
●薬理作用
末梢のドパミン受容体は主として腎血管床にある。
麻酔犬に小用量を静注すると血圧の軽度な低下が持続する。この低下は腎血管の弛緩による腎血流の増加による反応です。
腎血管にはα、β受容体とも少なく、他のカテコールアミンは殆ど作用しないのでドパミン独特の作用です。
またこの作用はα、β遮断薬では拮抗されず、ハロペリドールによって拮抗される。
●生体内ドパミン
生体内のドパミンは大脳辺縁系や基底核に高濃度に分布する。このドパミンは中脳やその近傍に細胞体を持つニューロンの末端に存在する。
したがって、これらのニューロンはドパミンを伝達物質とするドパミン作動性ニューロン(dopaminergic neuron)だと考えられている。
中枢神経系のニューロンを伝達物質別に分類すると、このドパミン作動性ニューロンに関する知識が最も豊富ですが、これは次のような理由です。
①老人に多いパーキンソン病では線状体のドパミン含有量が減少することが判明し、ドパミンの前駆物質レボドパ(levodopa, L-ドパ)をパーキンソン病患者に投与したところ著明な症状改善が認められた。
②フェノチアジン誘導体やブチロフェノン誘導体などいわゆるメジャートランキライザの薬理作用との関連が示唆された。
これらの背景によって研究が急速に進行した。
臨床応用
ショックとか死戦期では腎が貧血しやすいので、輸液にドパミンを添加して腎血流を確保する。

