馬の胃虫症を病変、症状から胃馬胃虫症、皮膚馬胃虫症、結膜馬胃虫症に区別することが出来ます。
●胃馬胃虫症(gastric habronemiasis)
大口馬胃虫は幽門部の粘膜に、鳩卵大ないし鶏卵大の円形で硬固な肉芽性丘状結節を生じます。その頂点には数個の小孔があり、内部に白色膿様の粘稠液とともに数匹の虫体を宿します。
陳旧な結節は線維に富み、軟骨様の硬度を有し、もはや虫体を含まない。小口馬胃虫およびハエ馬胃虫は胃内に遊離して寄生しますが、頭部を粘膜に挿入するので、重度感染では炎症性反応を生じ、潰瘍の原因となります。
少数寄生では症状は乏しい。大口馬胃虫症の症状は、腫瘤が幽門部に形成されなければ不明ですが、大きな腫瘤があると幽門狭窄や胃拡張がみられます。
また、胃穿孔を生ずると腹膜炎から発熱、疼痛、抑うつなどの症状が現れます。他の2種の寄生は時として多数を数え、食欲不振、疝痛、嘔吐、被毛不良、栄養障害などの症状をみることがあります。
大口馬胃虫は幽門部の粘膜に、鳩卵大ないし鶏卵大の円形で硬固な肉芽性丘状結節を生じます。その頂点には数個の小孔があり、内部に白色膿様の粘稠液とともに数匹の虫体を宿します。
陳旧な結節は線維に富み、軟骨様の硬度を有し、もはや虫体を含まない。小口馬胃虫およびハエ馬胃虫は胃内に遊離して寄生しますが、頭部を粘膜に挿入するので、重度感染では炎症性反応を生じ、潰瘍の原因となります。
少数寄生では症状は乏しい。大口馬胃虫症の症状は、腫瘤が幽門部に形成されなければ不明ですが、大きな腫瘤があると幽門狭窄や胃拡張がみられます。
また、胃穿孔を生ずると腹膜炎から発熱、疼痛、抑うつなどの症状が現れます。他の2種の寄生は時として多数を数え、食欲不振、疝痛、嘔吐、被毛不良、栄養障害などの症状をみることがあります。
●皮膚馬胃虫症(cutaneous habronemiasis)
中間宿主のハエから有傷皮膚面に脱出移行した胃虫幼虫は、創傷局所における炎症の原因となり、広範な肉芽組織性病変を形成します。
これが顆粒性皮膚炎または夏創です。顆粒性皮膚炎は晩春に初発し、夏期に病勢が増進し、秋冷の季節には軽快し、または治癒します。
病変部は肉芽の増生が著しく、慢性経過をとり、治癒しがたい限局性の皮膚疾患です。病変局所は皮膚面より隆起することもあり、痛みはないが掻痒感が激しく、舎壁に摩擦しまたは噛み破り、ますます病状が悪化します。
創面からは粘稠な滲出液を排し、糸を引くような観を呈します。好発部位は、四肢、下腹部、頬部、頸部、背部、前胸、肘部、臀膁部、飛節などで軽度な傷からはじまる。
顆粒性皮膚炎は世界各地に発生します。ErcolaniおよびDescazeauxらはその病巣から長さ約3mmの線幼虫を発見し、それを病原体としてスピルラ幼虫といい、また、Rivoltaはこれに刺激性皮膚糸状虫(Dermofilaria irritansと命名し、長い間成虫の不明な糸状虫とみなされていました。
本邦の農馬に発生するヒムシ(火虫)と称する皮膚炎の発生状態や病性は、顆粒性皮膚炎に酷似し、まれに線幼虫を発見することがあります。
田熊氏はヒムシの新しい病巣から少数の線幼虫を検出し、宮本氏は台湾で、軍馬の肢端に発生する台湾瘤の病巣から一種の線幼虫を検出しました。
中国、特に中部、南部にはこれに類する疾患がおおくあり、線幼虫が証明されます。舘沢氏・小倉氏は台湾の馬に本虫による皮膚炎の頻発することを報告し、皮膚の病変はいわゆる台湾瘤に一致しており、好発部位は脚部ですが、他の体部にも発生し、皮膚変状は全馬の40%に達します。
その病巣に認める幼虫はハエ馬胃虫であろうとしました。BailletとHenryは、この線幼虫は馬胃虫の幼虫であることを確かめ、その後、多数の研究者によっても追試され確定的になりました。
前記の3種の馬胃虫の幼虫はいずれもその病原体です。(西山氏ら)
西山氏は鹿児島、宮崎県下で馬胃虫の幼虫による皮膚炎を報告しました。Magens、佐藤氏らも沖縄県八重山群島における本症を報告し、原因は、主としてハエ馬胃虫であり、大口馬胃虫も少しはこれに加わっているが、小口馬胃虫は恐らく関係がないものとしています。
そして、小口馬胃虫の中間宿主はサシバエで健康皮膚面から吸血し、イエバエのごとく有傷皮膚面に幼虫を付着させないためであろうと考えられています。
さらに、本症は未感染馬にハエ馬胃虫幼虫を接種しても発病は困難であり、感染馬では容易な点からみて、アレルギー反応の関与も考えられるとしています。
西山氏は3種の馬胃虫の幼虫を用いて人為的に本症の発生に成功しています。この皮膚疾患を真菌によると称する人もいます。HaanとHoogkaerはインド地方で、Fish、Nealらは米国で顆粒性皮膚炎の病巣から真菌を発見し、Freeborn、Stanley、Hart、Howellは夏創に2型あることを指摘し、また、本邦のヒムシの病巣内部にある米粒大ないし母指頭大の不整形の顆粒内には、真菌が、ほとんど純粋に存在することが確認されています。
したがって、ヒムシの原因はおそらくこの真菌であろうと考えられます。
以上の事実からすれば、台湾、沖縄、南九州、中国などにみる皮膚炎は諸外国に発生する顆粒性皮膚炎で、馬胃虫の幼虫を原因とする皮膚馬胃虫症であり、本邦のヒムシはインドの一部、米国南部諸州に認める皮膚炎と同一らしく、真菌を原因とみなすのが至当と考えられます。
また、大口馬胃虫の幼虫はき甲腫の原因になることがあります。
IwanoffはSofiya(ブルガリア)にて牛の夏創を報告しました。すなわち、額頭部のような硬部の皮膚に直径3~5cmくらいの限局した円形病巣を発生し、外観は馬の顆粒性皮膚炎に酷似しており、中心部に4~6 x 0.075~0.1mmの幼線虫が認められる。
これをdermatitis granulosa bovisまたはdermatitis verminosa vulnerosa bovisというべきことを主張し、その幼線虫はイエバエおよびサシバエによって伝搬されるとしています。
また本症は、ブルガリアには少なくない。
中間宿主のハエから有傷皮膚面に脱出移行した胃虫幼虫は、創傷局所における炎症の原因となり、広範な肉芽組織性病変を形成します。
これが顆粒性皮膚炎または夏創です。顆粒性皮膚炎は晩春に初発し、夏期に病勢が増進し、秋冷の季節には軽快し、または治癒します。
病変部は肉芽の増生が著しく、慢性経過をとり、治癒しがたい限局性の皮膚疾患です。病変局所は皮膚面より隆起することもあり、痛みはないが掻痒感が激しく、舎壁に摩擦しまたは噛み破り、ますます病状が悪化します。
創面からは粘稠な滲出液を排し、糸を引くような観を呈します。好発部位は、四肢、下腹部、頬部、頸部、背部、前胸、肘部、臀膁部、飛節などで軽度な傷からはじまる。
顆粒性皮膚炎は世界各地に発生します。ErcolaniおよびDescazeauxらはその病巣から長さ約3mmの線幼虫を発見し、それを病原体としてスピルラ幼虫といい、また、Rivoltaはこれに刺激性皮膚糸状虫(Dermofilaria irritansと命名し、長い間成虫の不明な糸状虫とみなされていました。
本邦の農馬に発生するヒムシ(火虫)と称する皮膚炎の発生状態や病性は、顆粒性皮膚炎に酷似し、まれに線幼虫を発見することがあります。
田熊氏はヒムシの新しい病巣から少数の線幼虫を検出し、宮本氏は台湾で、軍馬の肢端に発生する台湾瘤の病巣から一種の線幼虫を検出しました。
中国、特に中部、南部にはこれに類する疾患がおおくあり、線幼虫が証明されます。舘沢氏・小倉氏は台湾の馬に本虫による皮膚炎の頻発することを報告し、皮膚の病変はいわゆる台湾瘤に一致しており、好発部位は脚部ですが、他の体部にも発生し、皮膚変状は全馬の40%に達します。
その病巣に認める幼虫はハエ馬胃虫であろうとしました。BailletとHenryは、この線幼虫は馬胃虫の幼虫であることを確かめ、その後、多数の研究者によっても追試され確定的になりました。
前記の3種の馬胃虫の幼虫はいずれもその病原体です。(西山氏ら)
西山氏は鹿児島、宮崎県下で馬胃虫の幼虫による皮膚炎を報告しました。Magens、佐藤氏らも沖縄県八重山群島における本症を報告し、原因は、主としてハエ馬胃虫であり、大口馬胃虫も少しはこれに加わっているが、小口馬胃虫は恐らく関係がないものとしています。
そして、小口馬胃虫の中間宿主はサシバエで健康皮膚面から吸血し、イエバエのごとく有傷皮膚面に幼虫を付着させないためであろうと考えられています。
さらに、本症は未感染馬にハエ馬胃虫幼虫を接種しても発病は困難であり、感染馬では容易な点からみて、アレルギー反応の関与も考えられるとしています。
西山氏は3種の馬胃虫の幼虫を用いて人為的に本症の発生に成功しています。この皮膚疾患を真菌によると称する人もいます。HaanとHoogkaerはインド地方で、Fish、Nealらは米国で顆粒性皮膚炎の病巣から真菌を発見し、Freeborn、Stanley、Hart、Howellは夏創に2型あることを指摘し、また、本邦のヒムシの病巣内部にある米粒大ないし母指頭大の不整形の顆粒内には、真菌が、ほとんど純粋に存在することが確認されています。
したがって、ヒムシの原因はおそらくこの真菌であろうと考えられます。
以上の事実からすれば、台湾、沖縄、南九州、中国などにみる皮膚炎は諸外国に発生する顆粒性皮膚炎で、馬胃虫の幼虫を原因とする皮膚馬胃虫症であり、本邦のヒムシはインドの一部、米国南部諸州に認める皮膚炎と同一らしく、真菌を原因とみなすのが至当と考えられます。
また、大口馬胃虫の幼虫はき甲腫の原因になることがあります。
IwanoffはSofiya(ブルガリア)にて牛の夏創を報告しました。すなわち、額頭部のような硬部の皮膚に直径3~5cmくらいの限局した円形病巣を発生し、外観は馬の顆粒性皮膚炎に酷似しており、中心部に4~6 x 0.075~0.1mmの幼線虫が認められる。
これをdermatitis granulosa bovisまたはdermatitis verminosa vulnerosa bovisというべきことを主張し、その幼線虫はイエバエおよびサシバエによって伝搬されるとしています。
また本症は、ブルガリアには少なくない。
●結膜馬胃虫症(conjunctival habronemiasis)
眼瞼結膜に馬胃虫幼虫が原因して、炎症および結節の形成をみるものです。結膜は充血し、小出血斑、黄色調の小結節がみられます。
眼から流涙、粘液、膿性眼脂を排泄します。激しい例では眼瞼浮腫や結膜の反転露出もみられます。結膜に形成される病巣は、組織学的に皮膚病変のそれに類似します。
館沢氏・小倉氏は台湾の馬に馬胃虫幼虫による結膜炎の頻発を報じ、結膜変状の発生は70%に達しています。
瞬膜、内眼角部の結膜に出血斑が存在し、後に粟粒大、米粒大、まれに大豆大の結節を生じるようになります。その病巣には線虫の幼虫が認められ、それはハエ馬胃虫だろうとの見解。西山氏によれば鹿児島県下ではハエ馬胃虫の幼虫は幼駒の結膜炎の原因になるとされます。
眼瞼結膜に馬胃虫幼虫が原因して、炎症および結節の形成をみるものです。結膜は充血し、小出血斑、黄色調の小結節がみられます。
眼から流涙、粘液、膿性眼脂を排泄します。激しい例では眼瞼浮腫や結膜の反転露出もみられます。結膜に形成される病巣は、組織学的に皮膚病変のそれに類似します。
館沢氏・小倉氏は台湾の馬に馬胃虫幼虫による結膜炎の頻発を報じ、結膜変状の発生は70%に達しています。
瞬膜、内眼角部の結膜に出血斑が存在し、後に粟粒大、米粒大、まれに大豆大の結節を生じるようになります。その病巣には線虫の幼虫が認められ、それはハエ馬胃虫だろうとの見解。西山氏によれば鹿児島県下ではハエ馬胃虫の幼虫は幼駒の結膜炎の原因になるとされます。
馬の胃虫症の予防
糞便中の1期幼虫は外界条件に対して抵抗力は小さく、好適条件下でも約1ヶ月しか生存できません。しかし、越冬したハエの蛹の体内に3期幼虫が感染していることがあるのと、馬体内の成虫が春に1期幼虫を排泄し、春期にハエのウジが感染する可能性があります。
中間宿主が糞食性のウジであるため予防は困難です。畜舎内外の環境を整備し、堆積した糞便にハエがたからないように覆いをすること、糞の堆積を頻繁に切り返して発酵により幼虫を殺滅することが有効です。
皮膚胃虫症を予防するには、馬体の創傷部にハエが接触するのを防止します。

