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ハエダニ ~ ハエの卵や1齢幼虫を捕食する有益なダニ

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ハエダニ 家畜害虫

 
 
ハエダニは中気門亜目に属し、ハエの卵、1齢幼虫を捕食する有益なダニです。よって、家畜害虫ではありませんが、畜産農家のハエ問題を考えるとき、このダニのことは切離して対策を樹てることができないので、ここでハエダニを取り上げることにします。
 
 

ハエダニの形態

 
 
ハエダニの雌成ダニの胴体部の長さは約1mmで、褐色の背板におおわれています。第2~4脚の末端には爪がありますが、第1脚末端には爪がありません。
 
 
これは他のヤドリダニと異なる点です。
 
 
雌の生殖板には棍棒状の肥厚部があって、生殖板の後縁はほぼ一直線をなす。1対の小さな後胸板があり、腹板と肛板とは融合しています。
 
 

ハエダニの発育および習性

 
 
ハエダニは堆肥中に自由生活を営んで多数生息していて、堆肥中の土壌線虫(ネマトーダ)や有機物を餌としています。
 
 
またイエバエやヒメイエバエの卵、1齢幼虫を捕食するので、ハエの天敵となっています。時には、ハエの成虫や食糞性の甲虫の体表に付着して、別の場所に移動することもあります。
 
 
ハエダニは吸血性はなく、卵 → 幼ダニ → 第1若ダニ → 第2若ダニ → 成ダニの順に発育します。卵から成ダニになるまでの日数は、27℃のとき3~4日です。
 
 
ハエダニは1匹でイエバエの卵を1日に約5コ捕食するといわれ、ヒメイエバエの卵はイエバエの卵より捕食される数は少ない。
 
 
また、サシバエの卵は捕食しないといわれています。
 
 

ハエに対する殺虫剤の使用とハエダニの保護

 
 
ハエとくにイエバエの発生源として堆肥は大きな役割を演じています。そこで、ハエの発生源対策として堆肥上に殺虫剤散布をしています。
 
 
このやり方ではハエの幼虫は死滅しますが、同時にハエダニも殺すことになります。この弊害をなくす方法として、堆肥と殺虫剤(粉剤、微粒剤)を交互に積みかさねるいわゆるサンドウイッチ方式がよいと思われます。
 
 
また、Axtell(1968)などは鶏糞中のイエバエ幼虫を殺すため殺虫剤を散布するとき、鶏舎内の鶏糞に全面散布しないで、ところどころに無散布の鶏糞を残してハエダニの保護につとめることを推奨しています。

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