管骨瘤の症状について
内側管骨瘤では、腕前部内側のほぼ上1/3の高さに、蚕豆大ないし胡桃大、時にはそれ以上の大きさに達し、長楕円形の骨瘤が認められます。
時には骨瘤が小さくて不明瞭なこともあります。
骨瘤は概して、徐々に発生し、熱痛や跛行を伴わないことが多いですが、時には急性に経過し、また慢性型が、過度の運動により急性に転ずることもあります。
急性症状では患部に熱感、疼痛があり、指圧に対し鋭敏です。腫脹はごく初期には軟らかく浮腫様ですが、病勢が進行すると、さまざまの大きさの骨性腫瘤が現れます。
跛行は定型的な混跛、いわゆる管骨瘤跛行(splint lameness)を呈する。
この跛行は運動につれて憎悪し、硬地上での速歩や下り坂で著明になりますが、常歩ではほとんど認められません。
一般に急性炎症の消失後、腫瘤はいっそう硬くなり、ついに骨化します。しかし、なかには病変が進んでいるにもかかわらず、少しも跛行を現さないものもあります。
後管骨瘤は第Ⅱ中手骨の後角で、腕関節の下方4~12cmの部位に生じます。
患肢をあげ、腕関節を屈曲させて、指頭で第Ⅱ中手骨の後角を触診すると骨瘤に触れる。本症の発生は非常に少ないが、一般に跛行は重度で頑固な混跛を呈します。
骨瘤がひろがって繋靱帯に波及し、これと癒着する時は慢性の跛行を呈し、治癒困難となります。
深管骨瘤はつねに慢性の経過をとり、その発生はごくまれですが、予後は不良です。しばしば、繋靱帯起始部の化骨による不治の混跛をきたすことがあります。
手関節を屈曲させ、副手根骨(豆状骨)の下部付近を指圧すると知覚鋭敏です。しかし、骨瘤が小さい時は、往々診断が困難です。
骨瘤の非常に大きい時は、腱の機能を妨げ運動障害をおこすこともありますが、そうでない時は、なんら跛行を伴わないこともあります。
外傷性管骨瘤では、急性骨膜炎を発している間は一般に跛行を示すが、多くは無痛性で運動障害も示さず、骨瘤のみを後遺する。
予後は骨瘤発生の部位と大きさによって異なります。
通常の内側管骨瘤では、一般に予後は良好ですが、腕関節に非常に近いもの、あるいは靭帯および屈腱の運動を障害するものでは、予後不良です。