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鼻および副鼻腔の疾患 ~ 鼻の損傷・鼻出血

鼻および副鼻腔の疾患 ~ 鼻の損傷・鼻出血 鼻および副鼻腔の疾患

 
 

鼻の損傷(injuries of the nose)

 
 
原因:転倒、打撲、蹴傷による挫傷、挫創、咬創、釘、杙などによる裂創などが多い。牛においては転倒、牽引に起因して、鼻環の断裂を起こす。
 
 
強烈な打撲、蹴傷などにより鼻軟骨、鼻骨の損傷をきたす。
 
 
症状:鼻部の挫傷時にしばしば鼻出血を伴い、外力が強度の時は鼻骨、鼻軟骨の骨折を発し、変形、血腫をみとめる。哆開外傷は多くは複雑な弁状創となり、多量の出血をみる。
 
 
骨折を伴う時は変形、呼吸困難をきたす。鼻軟骨の損傷は治癒が遅延し、膿瘍、蓄膿、壊死を生ずることが多い。牛の鼻鏡断裂は激痛を伴い、出血、変形が大で、使役障害が大きい。
 
 
鼻環穿孔時にも軟骨を傷害すると後出血、疼痛が永く後にのこる。
 
 
治療法:軽度の挫傷は局部の冷却によって治癒する。単純骨折は安静休養させ、複雑骨折の場合は骨片を整理し、創傷は一般創傷療法に準じて治療する。
 
 
鼻軟骨の損傷・壊死は患部の完全摘出を行えば予後は良効です。鼻鏡の断裂は汚染防止に留意しつつ縫合すればよい結果をうる。
 
 

鼻出血(epistaxis)

 
 
原因:通常多くみられるものは、外傷、異物、膿瘍、寄生虫あるいは投薬器の使用失宣により発するものです。炭疽、ジステンパーなどの伝染性疾患の際にもみられる。
 
 
また近年競走馬に起る鼻出血は鼻腔からではなくむしろ肺からの出血(運動性肺出血exercise-induced pulmonary haemorrhage)によることが多いと報告されている。
 
 
症状:通常鼻出血の多くは突発し、鮮紅色を呈して一見はなはだ大量に見えるが、実量はそれほど多いものではない。腫瘍、異物などに起因するものは粘稠膿様物を含み、汚穢赤色を呈し、少量が持続的に出血する。
 
 
一般に短時間間隔で繰り返し出血するものは予後不良です。
 
 
診断:肺出血(喀血)hemoptysisは鮮紅色を呈して泡沫を含み、口腔からも出血することがある。馬では気管支検査が試みられている。
 
 
胃出血hematemesisは暗黒赤色で悪臭を放ち、泥状で凝固し難いなどの点で鑑別する。
 
 
治療法:安静にして、鼻梁を冷却することによって自然に止血する。やや大量の出血では馬ではオキシドールに浸したタンポンを鼻腔につめる。
 
 
運動性肺出血に対する治療法は未だ明らかではない。小動物ではプリビナなどを用いる。全身止血薬(10%チトラート、アドレナリン、アドナ、ナフチナニンなど)を用いる。

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