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ラウオルフィア・アルカロイド(rauwolfia alkaloids) ~ レセルピン(reserpine)

レセルピン 精神安定薬

 
 

レセルピン(reserpine)

 
 
インド蛇木(Rauwolfia serpentina)の根から得られるラウオルフィア・アルカロイドの代表的成分。
 
 

体内動態

 
 
経口投与でも注射投与でも有効です。
 
 
血中からの消失は速く、投与後数時間で血中から消失する。
 
 
この消失の大部分は脂肪への再分布によるといわれています。
 
 

薬理作用

 
 
レセルピンの作用は遅発性です。
 
 
犬に静注しても反応が現れるのは30分後であり、反応の最高が2~6時間後に現れ、1~数日間持続します。
 
 

中枢神経系

 
 
犬に薬用量を経口投与すると精神安定作用が認められ、攻撃性が低下し、外部からの攻撃にも反応しにくくなる。
 
 
さらに鎮静状態になり、自発運動が低下する。
 
 
体温調節機能も低下し、一般には低体温がみられる。高用量ではカタレプシー状態になり、不動化します。
 
 

末梢器官

 
 
眼には顕著な縮瞳と瞬膜弛緩がみられる。循環系に対しては交感神経遮断効果を示し、心拍数減少と血圧低下が認められる
 
 
胃腸管に対しては排便回数を増加させ高用量では下痢を発生させる。
 
 

動物種差

 
 
猫、馬、牛では犬に準ずる。
 
 
豚は特に高感受性で、犬の用量の1/10量で毒性が発現する。
 
 

作用機序

 
 
レセルピンは標的組織に分布してから消失するまでの時間が短いのにその効果は長く続く。このような効果をひき逃げ効果(hit and run effect)といいますが、レセルピンはひき逃げ効果を現す代表的薬物です。
 
 
この作用を現す機序としてレセルピンのアミン枯渇作用が主張されている。高用量のレセルピンを動物に投与すると脳内のエピネフリン、ドパミン、セロトニンの含有量がゆっくりと減少し6時間後には殆ど枯渇し、その後数日にわたって次第に元に復する。
 
 
この枯渇作用は末梢のカテコールアミン貯蔵部位でも起こる。枯渇作用の機序は小胞がドパミンやノルエピネフリンを取り込む小胞膜のMg・ATP依存性アミンポンプの阻害によるらしい。
 
 
したがって細胞内に入った、または形成されたアミンが小胞内に入れず、ミトコンドリアのMAOによって分解されると説明されている。
 
 

臨床応用

 
 
医学領域では専ら抗高血圧薬として中程度の症状を示す患者に用いる。犬猫に鎮静薬として小用量を連続経口投与することがあるが、他の薬物を用いる方が適切です。
 
 
成長期の七面鳥では血圧の亢進が著しく、300mmHgに近づき、このため大動脈破裂が多発する系統がある。この疾病の予防にレセルピンを飼料添加剤型で用いている国がある。
 
 
神経安定薬としては鶏に有効で、ストレスや鶏ヒステリーの予防に飼料添加剤型で用いている国があります。しかし、この目的には他のラウオルフィア アルカロイドであるメトセルペイト(metoserpate)を飲水添加剤型で用いる方が有効性が高い。

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