伸腱断裂
本症は往々皮下断裂あるいは開放性断裂として、馬に見られます。
前者は、ごくまれではありますが先天的に子馬に発し、壮馬においては疾走中に偶発事故として発することがあります。
いずれも指関節の伸張が不可能です。
皮下断裂では腱の断裂部に陥凹を触れる。
治療法としては、消炎剤による冷罨法と同時に腱断端の接着をはかり、患部を固定します。もし腱が著しい損傷をうけていなければ、治癒の可能性があります。
開放性の場合は創傷療法を併せ行う。先天性の場合は効果的な治療法は期待できない。
アキレス腱断裂
下腿三頭筋は強大なアキレス腱となって、飛節後面で踵骨隆起に付着し、飛節を伸ばし、膝関節を屈曲させ、また第三腓骨筋とともに下腿部を固定する作用があります。
原因:
アキレス腱の断裂は牛、馬、犬、猫等に発生します。
飛節の過度の屈曲によるもので、馬・牛では坂をおりる時に滑走を止めようとして、あるいは後肢を強くまげて転倒する時、その下側になった肢に、また異常な姿勢から起立しようとして、犬・猫では交通災害によって、発生します。
なお、分娩前後の雌牛、骨栄養障害の牛、馬にもみられます。
症状:
断裂の発生部位は、腱の踵骨隆起付着部あるいはその近くに多い。
軟骨症などのため、踵骨隆起の裂離骨折がおこる時は、ほとんど同様の症状を呈します。
飛節の固定、負重が不可能となり、負重させると屈曲崩屈し、触診によってアキレス腱の弛緩と断裂部の陥凹を知る。
治療法:
安静、腱縫合、ギプス包帯などがありますが、大動物では処置後の安静の維持が困難なため、一般に予後不良です。
小動物では予後は良好です。

