
此の鳥は其の名が示す如く、尾が特に長いのが特徴で、普通は1mですが、2m近くになるものがいます。
我が国には徳川時代からいた様ですが、数が多くなったのは大正の終わり頃からです。支那中央部と西部に産する此の鳥は頭上に円形の白色部があり、喉と頸が白色で、嘴から眼を通って後頭部迄太い黒線が走り、また、頸の下にも黒輪があります。
頸の下端から尾の先に至る迄全体として、黄色が強い鳥です。黄色の美しい感じを太い黒色の縁どり、赤褐色、灰色、バフ色の斑紋で打ち消して、多少美感を損なっていますが、大きくて立派な鳥です。
飼って中々見ごたえのある鳥です。丈夫で飼い易いのですが、金鶏に比較すれば幾分孵化が困難でしょう。
原産地では、300mから2,000m近くの高所におり、小群をなして生活します。
春には2羽或いは3羽つがいになって、繁殖の為に分散します。
長い尾は装飾用として、支那では古くから使用され、マルコポーロは著書の中で、此れを見たと言っています。
飛翔力はかなりあり、高速力で100mくらいは楽に飛べるでしょう。
禽舎内では、繁殖期の2週間位前から、飼育者に激しく攻撃を加えるようになります。その蹴爪で腕などを傷つけられますと、酷く痛み、且化膿して来ます。雌の産卵中は飼育者は皮手袋をはめているのが良いでしょう。
繁殖期が終われば、このような攻撃は終わり大人しくなります。
尾長雉は金鶏についで飼い易く、また繁殖も容易です。
此の鳥は4月はじめから産卵し、9月の終わり迄産卵します。隔日に1個ずつ、夕暮れに産卵します。
卵の大きさは、5.2cm x 3.6cm、目方は36gあり、薄ねずみ色をしています。
1繁殖期に12羽或いは15羽位の雛はとれるでしょう。
孵化日数は24日です。
孵卵器の条件は金鶏の場合と同様です。
尾長雉の雛は、親鳥を想起せしめて、全体として黄色味があり、金鶏の雛が褐色なのに比べて、此れは色が浅く、眼の後ろに黒い条が1本走っています。
此の鳥も足指曲がりの物が出る事があり、幾分金鶏より繁殖は難しいでしょう。
尾長雉の雛は第1年目、即ち、孵化した年の翌年の春に産卵を開始します。
尾長雉は他の雉との交雑種が出来ます。
ヤマドリ、ハッカン、エボシ雉などとの間に交雑種が知られています。
オナガキジ Reeves’s pheasant
きじ類
