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救急療法(Emergency Treatment)

救急療法(Emergency Treatment) 呼吸器循環・体液平衡

 
 
救急処置を必要とする急患の通知を受けた場合は、まず患畜の全身的状態と損傷の部位や程度を聞き、診療にあたっては、次のような順序で手際よくすみやかに行う必要があります。
 
 

診断・治療に必要な検査

 
 
脈拍、呼吸、体温、血圧の測定、瞳孔、体表および天然孔、頭部・頸部・胸部・腹部・四肢・背部などについて異常の有無を調べる。
 
 
また、赤血球数と血色素量、ヘマトクリット値、白血球数および尿検査なども行う。
 
 

応急処置(first aid)

 
 

重症の場合は、よっておこる原因を調べ、原因の除去ができるものは、すみやかに取り除き、いずれの場合においても、呼吸と循環器系の安全を確保しなければならない。

もしショックに陥っているときは、ショックの治療を行う。なお、呼吸や心停止を招いている場合は、すみやかに蘇生法(人工呼吸、心臓マッサージなど)を実施しなければならない。

 
 

大出血の場合は、止血処置を行うとともに大量の輸血・輸液を行いますが、酸素吸入も併用した方が良い。

 
 

呼吸困難あるいは窒息状態にあるものでは、気道を確保して人工呼吸を行い、酸素吸入をほどこす。気管チューブの挿入が困難な例で、窒息死の恐れがあるときは、気管切開術を行う。

 
 

大きな創傷や内臓の損傷、骨折・脱臼などでは、適切な処置を行い、とくに化膿菌や破傷風の感染には注意する必要があります。

 
 

患畜が、とくに疼痛のため騒擾するときは、鎮痛・鎮静剤を用い、また、心臓や呼吸機能障害をみる場合は、強心剤(エフォチール、ノルアドレナリン、ネオシネジンなど)や呼吸興奮剤(塩酸ロべリン)あるいは呼吸循環賦活剤(アトムリン)などを投与する。

 
 

蘇生法(resuscitation)

 
 
蘇生法には、窒息あるいは呼吸停止に対して行われる人工呼吸と心拍動停止時に用いられる心臓マッサージや心臓蘇生器(心室細動除去器)の応用および強心剤・昇圧剤などの薬剤が使用されます。
 
 

人工呼吸法

 
 
大動物における人工呼吸は操作が難しく、徒手による人工呼吸の効果はあまり期待できませんが、小動物においては、人の場合と同様に奏効する。
 
 
この場合、かならず酸素吸入を併用する。
 
 
なお、気管チューブを挿入し、陽圧純酸素人工呼吸器を用いて、自律性呼吸が出るまで、加圧呼吸を行うほうが効果的です。
 
 

心臓蘇生法

 
 
心拍動停止の場合、犬においては、まず100%酸素の陽圧呼吸を開始し、次いで非開胸式心マッサージ(50~80回/min)、あるいは心臓蘇生器(50 cycle, 130v, 0.25sec)で、電気ショックを与え、心拍動の回復をはかる。
 
 
心室細動がおこっている場合は、開胸して直接マッサージするか、あるいは心臓蘇生器により蘇生する。なお、薬物による方法としては、1,000倍塩化アドレナリン液1mlに生食水9mlを加え、その0.5~2.0mlを左心室内へ直接注入する。
 
 
また、10%塩化カルシウム液の同量を同様に注入する方法も、ある程度の蘇生効果が期待できます。

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