PR

キノロン系抗菌性薬(quinolones) ~ おもに犬猫の尿路感染症の治療薬として用いられます

バイトリル 合成抗菌薬

 
 
ピリドンとキノロンのカルボン酸誘導体系の抗菌性物質はキノロンと称されています。
 
 
その6-フッ素誘導体は強力な抗菌性を持ち、フルオロキノロンとかニューキノロンと呼ばれています。
 
 

ピリドン誘導体:ナリジクス酸(nalidixic acid)

 
 
ナリジクス酸は抗菌スペクトルの狭い抗菌性物質で、グラム陰性桿菌、特に大腸菌とProteus属に強い抗菌力を示します。腸内細菌でもEnterobactor属やKlebsiella属には有効性が高い。
 
 
この系の薬物は蛋白合成阻害によって殺菌的に働く。
 
 
経口投与後急速に吸収されますが、尿中への排泄も速い。したがって、犬猫の尿路感染症の治療薬として用いられます。子牛や子豚では体内消失が遅くなるので、細菌性下痢の治療薬として利用します。
 
 
動物用に用いられる類似の医薬品としてオキソリン酸(oxolinic acid,動物専用薬)、ピロミド酸(piromidic acid)、ミロキサシン(miloxacin)、フルメキン(flumequine)があります。
 
 

フルオロキノロン:エンロフロキサシン

 
 
フルオロキノロンはグラム陰性菌に強い抗菌力を示す。
 
 
陽性菌やマイコプラズマにも有効です。家畜ではこれらの菌による単独感染症や混合感染症が多いので治療薬としての有用性が高い。
 
 

作用機序

 
 
DNAギラーゼ(ジャイレース)を阻害する。このために作用は殺菌的です。
 
 
グラム陽性菌に対してはこの機序だけで働くので、効果が不確実で耐性菌が生じ易いが、陰性菌に対しては蛋白合成阻害作用をも示すので、有効性が高く耐性菌を生じにくいと説明されています。
 
 

体内動態

 
 
体内での吸収性や分布性に優れ、蛋白結合率が低いので間質液濃度は血漿中濃度と同程度になる。また分布容が1l/kgで細胞内への分布性が高く、細胞内での抗菌活性も期待できる。
 
 

毒性

 
 
関節軟骨の形成を傷害するので、幼弱動物に連続投与すると跛行の原因になる。この毒性に対する感受性には動物種差があり、犬が最も鋭敏で、薬用量でも危険です
 
 

薬物

 
 
エンロフロキサシンが代表的動物専用薬で、産業家畜や犬猫に飼料・飲水添加物、経口剤、注射剤として用いられています。
 
 
同効医薬品にオフロキサシン(ofloxacin)、ダノフロキサシン(danoflpxacin)、ベノフロキサシン(benofloxacin)などの薬物が動物用に用いられています。

タイトルとURLをコピーしました