亜鉛 Zink Zn ~ 薬理作用・原因


亜鉛中毒・薬理作用・原因



亜鉛は腐蝕性金属毒で薬理的作用が銅に類似し、局所の腐蝕や収斂作用があり、同時に嘔吐作用があります。


腐蝕作用のない亜鉛の塩類を血液あるいは皮下に注入すれば軀幹筋、心筋の麻痺を来し、ついに静止します。


亜鉛のうち最も腐蝕作用の強いものは塩化亜鉛で、組織の蛋白質に触れると塩酸を生じ、深部にまで達する。故にこれの3~10%水溶液を用いて腐蝕剤とすることがあります。


ただし、大膿瘍腔のような広い表面に適用すると吸収されて中毒を起すので、この場合は0.2%のような極めて稀薄溶液を用います。


硫酸亜鉛の100倍水溶液を膣炎の注射薬とし、あるいは500倍液を結膜炎に用いるのは、最初に表層の破壊性腐蝕と暫時の刺戟作用を現わし、次で収斂作用に移る性質があるからです。


酸化亜鉛(亜鉛華)は刺戟性なく患部を乾燥させるため湿潤性湿疹や糜爛に収斂剤として用いられます。


亜鉛は生理的成分として生体に含有し、殊に精虫の灰分中に多量に存在します。

原因



家畜の亜鉛中毒は甚だ稀ですが、昔は製鉄所付近に多く、その原因は炭酸亜鉛で鉛や砒素などと共に河川の下流に発生しました。


また飼料中に混ざった亜鉛で中毒することも稀にありますが、製粉用石臼の亜鉛縁に付着した紛塊を食した牛の中毒があり、また硫酸マグネシアの内用に当り硫酸亜鉛を誤用したために被害のあつた例もあります。


而して嘔吐作用のあるため豚・犬のような嘔吐可能なものは中毒から逃れることも多い。

この記事のURLとタイトルをコピーする
スポンサーリンク
336×280
キジと水鳥 仲田幸男
キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
スポンサーリンク
336×280