
和鳥の餌(すり餌)
すり餌の調合は、鳥の種類や季節によっても変えるもので、秘伝になっているものが多いようです。一般には植物質に対する動物質(川魚)の配合の度合いによって、3分餌とか5分餌と呼んでいます。
多く用いられる配合は、米ぬかを軽く煎り、此れにきな粉と大豆粉をそれぞれ20%ずつ加えて、良くかき混ぜて、此れに対して30%の割合で鮒粉を加えたものが3分餌で、50%の割合に加えたものが5分餌です。
ふつうは3分餌で飼いますが、鳴かせる時には5分餌、または植物質と動物質とが同量になるくらい強くしたものを用います。鳥を長生きさせるには、弱い餌で飼うのが良いのです。
このすり餌は日本の独特な餌の調製法です。この技術によって、はじめて和鳥の鳴き声の良さが育てあげられたわけです。
すり餌の作り方
すり餌は、柔らかくても、固すぎても良くありません。これを上手く作るには長年の経験を必要とします。まず、青菜の葉脈を取ります。
①此れをすり鉢に入れて良く擦ります。
②青菜の量は全体が青味を帯びる程度を限度とします。次に作る餌の量に合わせて水を入れます。
③この辺の目分量になかなかコツがいります。これに配合した粉餌の所要量を入れます。
④そして、すりこぎ棒で強く摺ります。
⑤すりあがりの目安は、粉餌の粒々が見えない程度です。此れをヘラで餌入れに分けて与えます。
⑥餌の固さは、ヘラからだらだら落ちない程度が最も良いのです。