挙踵(Sheared Heels) ~ 蹄踵の蹄冠部が上方に隆起したものを指し破行や裂蹄の原因となったりします



挙踵(きょしょう)とは、馬のかかと(多くの場合、内側のかかと)が他のかかとよりも直立して短くなり、他のかかとよりも先に地面を叩くことをいいます。


挙踵は、馬の後ろから観察すると最もよく見えます。


このようにバランスが崩れると、反対側の踵の壁が拡張して外側に膨らむことになります。その差は一般的に0.5cm以上で、蹄冠から地面または蹄鉄までの距離を測ります。


これは、馬のコンフォメーション(馬の外貌から判別することができる骨格構造、身体パーツの長さ、大きさ、形状やバランスのこと)が悪かったり、かかとのトリミングが不均等だったりして、馬の足にかかる体重が不均衡な状態が繰り返された結果です。


挙踵は、馬が裂蹄を発症する最も頻度の高い原因であり、また、踵の圧迫や敏感な積層組織の破壊を引き起こし、跛行を引き起こす可能性があります。

挙踵の治療



※蹄が削れてしまった根本的な原因をまず突き止めることが重要です。下手な装蹄が原因であれば、経験豊富で知識のある別の装蹄師を探す必要があるかもしれません。


※治療削蹄

蹄のバランスを理想に近づける。突き上げている蹄踵の負担を如何に減らすか。


※内蹄踵の挙踵

レントゲンをとると突き上げている内側の蹄骨が低くなっていることが多い。この場合外の多削。挙肢検査時に、蹄球のラインに惑わされない。


突き上げられた蹄球の毛が逆立っている。反対側の蹄踵が高いので多削


突き上げた蹄球の対角線状の蹄先・蹄側をロールアップするように鑢削


※治療装蹄

変位した蹄踵壁を元の位置に下ろす。


突き上げている内蹄踵をすかして、上方変位した蹄踵の沈下を促す。通常装蹄後直ぐに変化が現れる。


※二重削蹄法

蹄踵をすかし、保水させるバンテージを行って、24時間硬い平面上で跣蹄に保つ。蹄踵組織がある程度下降してから装蹄


肢勢からくる蹄踵のアンバランスな負重が、蹄踵組織の片側性上方変位を起こします。悪化させると慢性的蹄踵痛や裂蹄の原因となり、大抵、突き上げた蹄球の反対側が高くなっているので、蹄球の位置に惑わされず、肢軸・蹄の重心と内外バランスを注意して削蹄を行います。


その上で、蹄踵壁の上方変位を解消するために突き上げていた蹄踵の荷重を減らし、沈下を促す装蹄を行います。

症状



●不均一な蹄の高さ

●跛行

●片側の蹄壁がフレア状に短くなっている状態

診断



●病歴

●臨床兆候

●身体診察

●X線写真

予防



※質の高い装蹄師を雇って、馬の足の削蹄を定期的かつ一貫して行うこと。

※装蹄師によるのトリミングは6週間以内の間隔で行う必要があります。

予後



挙踵の予後は、熟練した、装蹄師が関与していれば、良好です。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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