【産卵・抱卵編】オシドリの飼い方

【産卵・抱卵編】オシドリの飼い方
【産卵・抱卵編】オシドリの飼い方

オシドリの産卵は隔日に1個ですが、2日おきの事もあり、また時間は午前9時から10時位の間で雌が30分又は1時間巣箱の中へ入り、産卵が終わると出てきます。


全部で5個から10個産卵しますが、全部産み終わってから抱卵を始めます。オシドリの卵、水鳥の卵は一般にそうですが、体の割に大きい卵を産みます。(次の表を参照)

オシドリ
卵の大きさ(cm):5.6×3.9
卵の重さ(g):48
鳥体の比較:1


キンケイ
卵の大きさ(cm):4.5×3.3
卵の重さ(g):27
鳥体の比較:1.5


ニワトリ
卵の大きさ(cm):6.0
卵の重さ(g):58
鳥体の比較:3.5

オシドリの卵殻は薄茶を帯びた白色で、薄く、透明度が高いので検卵の際、内部の様子が良く見えます。産卵または抱卵中に検卵したい時は偽卵と取り替えて、卵を巣箱から取り出せば良いです。


若し全卵を取り去り、偽卵を入れないでおきますと雌雄は急に驚いて卵の行方を捜しますが、1週間くらいすると再び産卵を開始して、失った卵を補充します。


補充産卵の現象は、大抵の鳥に有り、水鳥、雁類にも共通し取り去った卵を孵卵器で孵せば雛を倍数取ることが出来て、増産に役立つのですが、水鳥の卵の孵卵器での孵化率はあまりよくありません。


巣箱は非繁殖期に休息のため雌雄ともに中に入りますが、抱卵中、雄は絶対に中へ入りません。また糞で中を汚す事もありません。営巣、抱卵、育雛は凡て雌の仕事で、雄は巣箱の外で警戒をします。


雌は出入りの際、卵が割れぬようにする為でしょう、最初は卵を巣箱の隅に並べて産んでおきますが、抱卵開始の時になると中央に全部持ってきて抱卵します。


胸腹の毛を抜くといっても別に外観では皮肌が露出して裸になる様なものでなく、綿毛を抜くだけです。抱卵の最初の1日2日は落ち着かず、1日数回不定期に数分間外出したり数時間に及んだりしますが、3日目頃から熱心に抱卵します。


こうなれば求餌、水浴び、排便のために1日2回或いは1回、30分、又は1時間外出するだけです。外出の時間は早朝4時半頃と夕暮れ6時頃です。雄は最初の1日、2日は淋しがりピイピイと鳴いて雌を呼び出そうとしますが、又、雌も臨時に巣箱から出て雄の要求に応える時もあります。


然し、3日目頃から雌は熱心に抱卵し、外出の模様がなくなると雄は禽舎内を右往左往して、他の雌を探している様子が伺えます。


オシドリの天然樹洞は湿度がかなり高い事が想像されます。抱卵後、10日間位はそのままで良いのですが、晴天が続く時は其れ以後、巣箱の中へ水を霧吹きで掛ける必要があります。


然し、母鳥がいる限りは人工孵化の時ほど神経質になる必要はないと思います。孵化数日前になりますと雄は巣箱の近くで佇立ちする事が多くなります。


28日目を過ぎると、雄は巣箱の入口付近で首を長くして中を伺います。もう待ちきれず、雌が求餌のため外出の際、雄が巣箱の中へ入って、様子を調べて直ぐ外に出ます。


30日目の早朝に巣箱の中からクックックッという雌の声に混じって、ピイピイという雛の鳴き声が聞こえるようになり、雛が孵ったのが分かります。時間とともに此の雛の声は益々盛んになってきます。


それ迄は巣箱の中は静寂で、時々、卵を廻転するゴロゴロと云う音が聞こえただけでした。雄は到着台から巣箱の中を盛んに覗きますが、中へは入りません。


孵った雛は静かに母鳥の腹の下で保温され、巣立ちの時を待ちます。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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