日本住血吸虫 ~ ヒト、牛、めん羊、犬、猫、豚、馬のほか、ウサギ、ハムスター、マウス、モルモット、ラットなどに感染します



日本住血吸虫(シストソーマ・ジャポニクム:Schistosoma japonicum)、雄7~21(平均16)mm x 0.9mm、灰白色、精巣は7個


雌12~26(平均21.8)mm x 0.3mm、赤褐色で雄虫より細長い、単性寄生の虫体は発育が悪い、子宮内には約50個の虫卵を含みます。虫卵の大きさは70~100 x 50~70㎛、ミラシジウムを含み小さい側刺あるいは突起がみられることがあります。


ヒト、牛、めん羊、犬、猫、豚、馬のほか、ウサギ、ハムスター、マウス、モルモット、ラットなどに感染しますが、馬、モルモット、ラットは感受性が低い。


寄生部位は門脈、特に腸間膜静脈です。広くアジアに分布し、日本、中国本土、台湾、フィリピン、インドネシアなどの一部の地方にみられます。


本邦では、広島県片山地方をはじめとして、山梨県甲府盆地、佐賀県と福岡県の筑後川流域、静岡県の富士川流域と沼津地方、千葉県と茨木県の利根川流域などにおいて古くから発生が報告されていました。


本症の発生には中間宿主であるミヤイリガイが存在することが必要であって、上記の地域ではミヤイリガイの撲滅策がとられてきました。


また、土地開発や環境の汚染が進み、また一方、感染防御の対策が進められるにつれて感染率は急速に低下して、流行のまったくみられない地域が多くなりました。


それには農耕への機械力の導入も一役かっています。しかし、発生がまったくなくなったと思われていた千葉県成田市の利根川の河川敷に放牧されていた乳牛に発症(296頭中、虫卵陽性20頭)がみられたように、自然界ではノネズミなどの動物によって住血吸虫の生活環が形成される可能性があります。

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