白癬は、カビの一種である白癬菌(角質親和性真菌:皮膚糸状菌として知られている)が皮膚に感染して起こる病気です。
白癬菌は、皮膚の角層や毛髪に含まれるタンパク質のケラチンを栄養にして寄生し、白癬が発症する部位によって病名が異なります。
Microsporum canis(ミクロスポルム・カニス(イヌ小胞子菌))、M.gypseum(ミクロスポルム ジプセウム)、Trichophyton mentagrophytes(トリコフィトン・メンタグロフィテス)、T.schoenleinii(トリコフィトン・シェンライン:シェンライン白癬菌)、T.verrucosum(トリコフィトン・ベルコスム)、およびEpidermophyton floccosum(エピデルモフィトン・フロッコーズム)はすべてヤギの白癬を引き起こす可能性があります。
皮膚糸状菌はケラチナーゼと呼ばれる酵素を産生し、ヤギの皮膚と毛髪の外層の保護バリアを破壊し、それ自体が感染を確立するために侵入することを可能にします。
白癬は、輪状の脱毛、鱗屑、痂皮形成を特徴とします。ヤギの体のどこにでも発生する可能性がありますが、顔、脚、腹部、肩、胸に最も多く発生します。
伝播:白癬は感染しやすく、他の感染した動物、昆虫、人、土壌、または媒介生物の皮膚との直接または間接的な接触によって発生します。 真菌は、環境中で最大12か月間生き残ることが知られています。
潜伏期間:白癬の潜伏期間は数日から数週間と様々です。
症状
●輪状の脱毛
●痂皮形成
治療
※グリセオフルビン
25mg/kg/日、経口、3週間
局所治療
石灰硫黄合剤(2~5%)、ヨードフォア、または0.5%次亜塩素酸ナトリウム散布を5日間毎日行い、その後毎週行います。
※環境の消毒
可能であれば次亜塩素酸ナトリウムで行います。
予防
※バイオセキュリティー
※バランスのとれた食事の維持
※ストレスを軽減