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陰茎強直症・陰茎麻痺


陰茎強直症(priapism)



陰茎が性的興奮を伴うことなく病的に勃起を続ける場合で、犬にみられる。


これは泌尿生殖器系の感染病、便秘、ある種の神経疾患の際におこるものであるから、原発疾患を治療することによって消失することが多い。

陰茎麻痺(paralysis of the penis)



馬の陰茎麻痺はかならずしも原因が明らかでないことがあります。


上部気道の感染症、媾疫、紫斑病などの後遺症としておこることがあり、重症の疝痛、血色素尿症、脊髄の疾患、仙骨の骨折に随伴し、また陰茎の挫傷、損傷、陰茎支配神経(陰部神経、陰茎背神経)の牽張または損傷(坐骨弓の部位におこりやすい)が原因となることがあり、さらに著しい栄養障害、変敗飼料の給与、植物中毒によっても発生することがあります。


犬では多くは脊髄の外傷または疾患が原因です。

症状



陰茎がつねに陰筒外に脱出して垂下し、歩行時には腹壁、股内面に接触し、横臥すれば床や地面に抵触するため、しばしば陰茎に損傷が生じ、浮腫、表層の剥離、潰瘍形成、化膿、慢性蜂窩織炎による硬化、時には壊死がおこる。


また陰茎が腫脹するため嵌頓包茎を呈する。


排尿は一般に支障少なく、尿の不随意的排泄もない。しかし同時に尾の麻痺、腰萎症状を呈することが多い。


包皮の蜂窩織炎、包皮内葉の脱出と混同しないように注意する必要があります。

治療法



外傷によって生じた陰茎麻痺は数週間後に自然に治癒することがある。


一般に陰茎麻痺に対しては軟膏塗布、マッサージ、サスペンダー使用、電気刺激、切開、乱刺などの治療手段が試みられるが、いずれも著しい効果は期待できない。


発病後長時間を経過し、あるいは陰茎の壊死を生じているものでは、陰茎切断術を行う。


しかし、この場合には断端において、術後に尿道の狭窄を招き、放置すれば排尿困難、膀胱障害、腎障害をおこすおそれが多いので、陰茎切断をほどこす際には会陰部に人工尿道瘻を設置する必要がある。