
黒矢印の部分が気管です。投薬や強制給餌の際に誤って気管に入れてしまうと窒息しますので注意しなければいけません。
アヒルやマガモにカテーテルを使用しての強制給餌をしたことはあったので、鶏も同じ要領でと2人一組でカテーテルを使用した投薬をしました。
保定してもらい私が投薬をします。アヒルや鴨ですと、両手で両翼を押さえてもらい私が左手の親指と人差し指で鳥の嘴の付け根をこじ開ければ舌が露出し、舌の付け根に気管が確認できるので、気管を避けて側面にチューブを添わしてシリンジをシュッとすれば良いのですが、鶏の場合ですと、舌が良く分からない?というか舌が確認できない。
投薬中止です。
気管が確認できない状態での投薬や給餌は大変危険です。すぐにネットで検索して調べてみると、鶏の場合は写真のように頸と嘴をまっすぐにすると気管が見えるそうで…

できるだけ顔を上方に向けると気管が良く見えます。

この日はカテーテルでの投薬は止めて別の方法を試しました。別のケージに隔離して飲み水投与でも良いのですが、夏場と違ってあまり水を飲みません。そこで生卵を使いました。
黄身と白身を分けて白身だけ小さな飲み水容器に入れます。そこに薬水を少し多めに入れて鳥のところに持っていくと喜んで飲みますし、殆ど全部飲み干します。邪道なやり方ですが薬を飲んでくれないと困るので。
※自信があればカテーテルを使った投薬でも良いですが、飲み水投与がおすすめです。
抗生剤投与終了後、必ず3~4日整腸剤を与えます。

フィーディングニードルを使う場合は16Gと18Gを使い分けると良いです。カテーテルは5Fr新生児用経鼻カテーテルを使用しています。
※最近では、食品カプセルを使って投薬をしています。簡単で、安全に投薬できますのでおすすめです。


