甘藷黒斑病菌
本病は一種の子嚢菌によって発する病害で、植物学上嚢子菌群Ascomycetes、真子嚢菌類Euascales、球界菌族Sphaeriales、嘴状口孔球界菌科Ceretostomataceae、クワイカビ属Ceratostomella Saceに属しますが、本菌は分生胞子conidiaを菌絲の内に形成する特徴があるため、特にEndoconidiophoraと称する新属を作つてこれに属させたのです。
而してこの歴史を見ると1890年HALSTED氏によって発見され、当時は不完全菌の新属新種として記載され、Ceratocystis fimbriatam(E. et H.)SAE.としました。
これは子嚢殻と柄子器と誤ったためで、其後1892年SACCARDO氏はSphaeronema属とし、Sphaeronema fimbriatum(E. et H.)SAE.としました。
然るに後に至りELLIOT氏は本菌の形態を詳細に研究し、長頸フラスコ状の子実体が子嚢殻であることが明らかとなり、1922年子嚢菌Ceratostomella fimbriata (E. ef H.)Ell.に訂正しましたが、DAVIDDSON氏は本菌の分生胞子形成が一種特異な方法で行われ内生分生胞子を生ずる点を強調して1935年更に学名を改めてEndoconidiophora fimbriata(E. et H.)Dav.としましたが、これに対して異議を有するものがあり、一部にはCeratostomella fimbriata(E. et H.)Ell.を使用するものがあります。
ただし和名クワイ黴は子嚢殻の形態を表現するに最もふさわしい名称です。
その後、本菌には2種の生理的品種を見出し、C.f.IおよびC.f.IIと命名し、両品種は生理的にも形態的にも区別し得るという。
