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股関節炎(inflammation of the hip joint, coxitis) ~ 原因・症状・治療法

股関節炎 関節の疾患

 
 
股関節は肩関節と同様、厚く広い筋肉でおおわれているため、この部の関節炎の症状の詳細はつかみがたく、寛跛行として症候的名称で取り扱われる場合が多い。
 
 
寛跛行の原因は多岐にわたっています。したがって、股関節部の疾患(挫傷、捻挫、不完全脱臼)、寛骨・大腿骨の疾患、股関節周辺の筋肉の疾患、転子粘液嚢炎、坐骨神経・腓骨神経・大腿神経・閉鎖神経の麻痺、大腿動脈などの塞栓、皮膚皮下組織の炎症、鼠径リンパ節炎、精索炎、鼠径ヘルニアとの類症鑑別が必要です。
 
 
股関節炎は馬、犬、牛に発生します。
 
 

原因

 
 
転倒の際あるいは運動中、ものに衝突しやすく、また打撲などを受けやすい部位であるため、挫傷・挫創より関節炎が発しやすい。
 
 
また捻挫、脱臼に継発し、あるいは無理・過重な関節運動、たとえば馬では装蹄失宜により後肢の踏み込みが深くなった時にも、関節炎をおこしやすい。
 
 
関節周囲の炎症も原因となります。
 
 
脱臼の整復遅延、大腿骨頭骨折後などに慢性の変形性関節症をおこすこともあります。馬のいわゆる骨軟症、牛のリウマチあるいは初生駒の血行感染性膿毒敗血症の経過中に、関節炎が現れることもあります。
 
 

症状

 
 
大動物では、寛跛行として原因不明のまま処置されることが多い。その場合には確実な診断を下すことは難しい。
 
 
主な症状としては、駐立時の負重異常(蹄尖負重、患肢を伸張して駐立しているのが特徴です)。
 
 
歩様異常(懸跛、混跛、支跛、運歩渋滞など)をみとめ、経過の長い時は患肢の筋肉の萎縮をみる。特に牛では、きわめて緩慢な経過をとり、よくも悪くもならないことがあります。
 
 
小動物では、局所の腫脹は概して明瞭で、急性期には疼痛は顕著です。
 
 
馬のいわゆる骨軟症、リウマチでは原因なくして突発し、あるいは徐発し、一張一弛、または他の関節炎と併発し一般に懸跛を呈します。
 
 
しかし、時には寛跛行とみなされ、両側に現れれば腰萎とも考えられるので、前記関節炎と混同されやすい。
 
 

治療法

 
 
大動物では有効な治療法を講ずることは難しい。
 
 
骨栄養障害などの内部疾患によるものは、その治療につとめる。概して、寛跛行として原因不明のまま処置されることが多いが、診断的治療を試みることも必要です。
 
 
原因究明につとめ、それにしたがって、一般の関節炎の治療法を行います。

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