ピンクアイは、牛伝染性角結膜炎(IBK)としても知られており、世界中の肉牛や乳牛が罹患する、一般的な急性の伝染性の高い眼病です。
牛の結膜炎は、眼の周りの結膜だけでなく、角膜にも影響を及ぼし、重症の場合は失明に至ります。すべての年齢層の牛が感染しますが、子牛は成牛よりも重度の感染症になる傾向があります。
牛の伝染性角結膜炎は多因子性疾患であり、感染因子(ウイルス、細菌)、昆虫(特にハエ)、環境条件(ほこり、紫外線、植物の芒)など、いくつかの異なる要因が発症に関与していることを意味します。
牛の伝染性角結膜炎の多くは、牛モラクセラ菌(モラクセラ・ボビス:Moraxella bovis)という細菌の感染が原因です。
その他の原因としては、マイコプラズマ感染症、クラミジア感染症、伝染性牛鼻気管炎(IBR)などがあります。
眼の周りに色素を持たない牛種(ヘレフォードやシャロレーなど)は、日光に特に敏感なため、結膜炎を発症しやすくなります。
伝播:牛の伝染性角結膜炎は、感染した動物との直接的な接触や、感染した牛の目の分泌物を摂取して病原体を感染させる昆虫に刺されること、あるいは汚染された排泄物や取扱者に触れることで間接的に牛に感染します。
潜伏期間:伝染性角結膜炎の潜伏期間は通常2~3日です。
症状
●光感応
●片方または両方の目が影響を受ける可能性があります。
●結膜炎
●目やに
●頻繁に目を細める
●積極的に日陰を探す
治療
※抗生物質の外用
M.bovisはオキシテトラサイクリンおよびペニシリンに感受性があります。
※眼の保護
眼帯などで眼を覆い、さらなる刺激を防ぐ。
※重症例
眼球を保護するために、獣医師が第三眼瞼切開術を行ったり、眼瞼を縫合する必要がある場合があります。
予防
※敷地内のハエの数を最小限に抑えて、適切な防虫対策を実施する。
※牛の眼に小さな切り傷や擦り傷を負わせる可能性のある種子を取り除き、牧草地を維持する。
※牧草地を過密にしない。
※ワクチン接種 – 市販および自家製のワクチンが、いくつかの結膜炎の原因に対して利用可能です。
※敷地内での衛生管理の徹底
※バイオセキュリティ