配糖体に属する有毒植物 ~ アセビ・ネジキ・レンゲツツジ・ホツツジ



アセビ(アセボ、ヨセビ、アセミ)馬酔木 Pieris japonicum シャクナゲ科


ネジキ(カシオシミ)捻木 Xolisma elliptica シャクナゲ科


レンゲツツジ(オニツツジ、ウマツツジ)、羊躑躅 Rhododendron japonicum シャクナゲ科 キレンゲツツジ Rh. japonicum forma flavum


ホツツジTripetaleia paniculata シャクナゲ科


以上の植物は全株殊に葉にアンドロメドトキシン Andromedotoxin C₃₁H₅₀O₁₀その他類似の有毒配糖体を含み羊、山羊、馬、牛、家兎などが早春中毒して斃死します。


殊にネジキは中国地方の霧酔病として知られ、レンゲツツジは各地に中毒をみる。

症状



主成分は猛毒で呼吸中枢の麻痺を主徴としますが、瞳孔の散大を欠く。


採食後、4~5時間で発症し嘔吐、泡沫性流涎があり軽症では沈衰、四肢開張、蹌踉、知覚過敏で重症は四肢の麻痺、起立不能、間歇性で激烈な疝痛を発し、重度の胃腸炎があり腹部膨満、苦悶、呼吸促拍し脈の細弱不正、更に重症では苦悶騒擾の後、全麻痺に陥ります。


但し、回復は比較的速やかで斃死率はすくない。

療法



拮抗薬として硫酸アトロピン、塩酸コカイン、またはカンフルを注射します。


ただし、過量は却って呼吸障害を招きます。


その他初期には酸化剤、過マンガン酸カリ液、過酸化水素などの内用およびビタミンC、10~20% チオ硫酸ナトリウム溶液の静脈内注射は効があります。


その他は対症療法です。

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