その他の殺虫薬 ~ イベルメクチン・アミトラズ・ブロモプロピラート


疥癬症治療薬:イベルメクチン



イベルメクチンは害虫の体表に接触しても作用しない。


作用できる経路は害虫の経口摂取です。害虫の体内では蓄積されて消失しない。体内の量が虫体1kgあたり3.5mgになると害虫は死滅する。


したがって家畜にイベルメクチンを投与した場合の害虫の感受性はその食性によって決まる。


イベルメクチンが蓄積する真皮や皮下織を大量に採食する疥癬、ウシバエ幼虫、ウマバエ幼虫は最も感受性が高い。


表皮に寄生して吸血を続ける吸血シラミ、ノミ、牛のマダニなどにも感受性はあるが、表皮の落屑や分泌物にはイベルメクチンが分布しないので、これらを採食するシラミなどには感受性がない。


豚、牛、馬の疥癬や蝿幼虫駆除に注射剤が用いられています。

毛包虫症(アカルス)治療薬:アミトラズ(amitraz)



犬毛包虫は殆どの犬の毛包に共生していますが、ボクサーなどのT細胞不全性品種では皮下に異所寄生して毛包虫症を起こす。


難治性の疾病ですが、ダニ駆除薬のアミトラズ乳剤の希釈液で2週間ごとに薬浴させる方法が良いとされている。アミトラズの水和剤は牛のダニ駆除に用いられる。


犬では、アミトラズが吸収されると少量でも交感神経遮断などの作用を示し、ストレスに対する抵抗性を失う。犬は一見正常であるが、小さな精神的ショックに対しても強く反応して死亡することがある。


したがって、乳液を犬に適用した後の24時間は入院させて安静に保ち、寒期は保温する必要があります。


水和剤ではこのような心配はないが、アカルスの治療は無理です。

ヘギイタダニ駆除薬:ブロモプロピラート(bromopropylate)



ヘギイタダニは蜜蜂に寄生するダニで、養蜂業に甚大な被害を及ぼす。


このダニの駆除薬は、虫に寄生する虫を殺滅して宿主に毒性を示さない事が必要であるから、高度の選択性が要求される。


ブロモプロピラートを巣箱の内部で燻蒸させる方法で用いられる。



 その他の選択性薬剤としてはクロルフェニル系殺ダニ薬のテトラジホン(tetradifon)、合成ピレスロイドのフルバリネート(fluvalinate)やフルメトリンがあります。

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