その他の骨瘤 ~ 球節指骨瘤またはオスレット(osslet)


球節指骨瘤またはオスレット



若い競走馬(主に2歳)に急激な調教を課する時に球節の前面に発生するもので、起繋肢勢の馬に多く、球節前面に加わる強度の振盪が原因と考えられます。


徐々に調教を進める場合には発病しない。


第Ⅲ中手骨の下端か基節骨上端の前面またはその両方、および外側指伸筋の附着部(基節骨上端の前外面)に生ずるもので、関節嚢または靱帯の牽張によって骨膜炎が惹起され、骨の増生を来すもので、変形性関節症の一つと考えられる。


病変は関節軟骨の周辺に発生しますが、関節軟骨がおかされることもあります。


球節の漿液性炎を伴い、球節の関節嚢が拡張して第Ⅲ中手骨と繋靱帯の間にふくれだすことがおおい。


初徴は患肢の蹄尖着地で、走らせると歩幅は短縮し、歩様は竹馬で歩く時に似ており、肩跛行を疑わせます。しかし触診によって球節前面に疼痛が甚だしく、熱を帯び、柔い粥状の感触の腫脹がある。


球節を屈するとしばしば疼痛がある。


跛行は運動につれて悪化し、X線検査によって関節嚢附着部の骨が粗鬆化しているのを認めますが、後には石灰が沈着し、骨瘤の形成をみる。


骨の増生は基節骨上端において殊に著しい。時には関節鼠を認める。

治療法:



絶対的な休養を課し、患部の冷却、コルチコステロイドの関節内注入(1週間々隔で3回)を施す。急性期(約2週間)が過ぎたならば焼烙、電気療法を行います。


慢性症に対しては焼烙および皮膚刺激薬の塗布がよい。


治癒後は6ヶ月の休養を要しますが、関節鼠は摘出する。

予後:



初期未だ骨増生がないならば予後は良好です。増生した骨が関節面をおかされないうちは予後良好ですが、関節面が侵されたものおよび関節鼠の存在を放置したものでは予後不良です。


以上は、大動物とくに馬に多発する骨瘤についてですが、これらのほかに、次のような骨瘤も見られます。


たとえば馬の飛節外腫の経過中に、第四足根骨を中心とした炎症により該部に発生することがあり、また採食にあたって飼槽の辺縁に下顎をぶつける癖の馬では、その部を中心に挫傷性の骨瘤が形成されます。


このほか、捻挫や脱臼時に、関節部を中心に慢性の骨膜炎を発生して、骨瘤の形成をみるもの、また損傷を受けた際に、骨形成性骨膜炎をおこし、あるいは感染により、化膿性骨膜炎を発生して、骨瘤を後遺することがあります。


これらの骨瘤に対しては、一般に対症療法を行いますが、完全に治癒させることは困難な場合が多い。

キジと水鳥 仲田幸男
キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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