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脊髄の腫瘍 ~ 脊髄を侵す奇形 ~ 脊髄のその他の疾患について


脊髄の腫瘍(neoplasms of the spinal cord)



小動物ではかなり高率に腫瘍の発生があり、横断性脊髄障害の進行型のような症状を呈します。また発病が急速なことがある。


神経学的徴候を調べ、X線検査によって硬膜の内外、脊髄の内外などの所在を明らかにする。


腫瘍が原発性の時は多くは予後不良ですが、髄膜腫meningiomaは硬膜下、脊髄外に発生するもので、予後は良好です。


脊髄内には星状膠細胞腫astrocytoma, 脳室上衣細胞腫ep-endymomaが発生する。


失なわれた運動機能の回復は望みがない。


椎骨の腫瘍には悪性のものが多く、予後は不良です。

脊髄を侵す奇形(形成異常)malformations affectiing the spinal cord



a.脊柱の骨性の奇形(malformations of the spinal column)


これには二分脊椎spina bifidaによる髄膜瘤meningocoel, 脊髄瘤myelocoelが知られている。


b.脊椎関節症(vertebral arthropathy)


(ⅰ)頸椎の脊柱管の狭窄:Wobbler症候群


(ⅱ)環軸関節の奇形(malformations of the atlanto-axial joint.)


c.脊髄の奇形(malformations of the spinal cord)


(ⅰ)ストッカード麻痺(Stockard’s paralysis)


グレートデンとセントバーナードまたはグレートデンとブラッドハウンドの交配で生まれた子犬に稀れにみられます。


下位運動ニューロンと交感神経ニューロンに変性がおこる。


(ⅱ)脊髄癒合不全(spinal dysraphism)


ワイマーラナー種に遺伝的にみられる。


一次神経管の癒合不全で、脊髄空洞症syringomyeliaが発生する。


歩様、肢勢、位置覚の異常、その他種々の特異的な徴候が現れます。


(ⅲ)分裂脊髄(diastematomyelia)


二分脊椎に随伴して発生することがある。

脊髄のその他の疾患



a.”German Shepherd Myelopathy”


大型犬、主としてジャーマンシェーパード犬におこる横断性脊髄障害の一つで、胸髄の白質に段階的にはじまる脱髄と膠細胞増多症が主な病理学的変化です。


5歳以後に生じ、進行は非常に遅い。


後肢の自己受容感覚の喪失にはじまり、後軀の不全麻痺から麻痺にいたるまでに2~3ヶ月ないし、2年を経過する。


b.アフガンハウンドの壊死性脊髄症(necrotizing myelopathy of Afghan Hounds.)


ミエリンmyelinの壊死と灰白質の縮小を主な病理学的変化とするアフガンハウンドの遺伝性の疾患


生後4~8ヶ月の頃に発症し、進行は速く、発病から3週間以内に四肢麻痺まで達する。横断性脊髄障害の徴候が上部胸髄からはじまる。


c.ダニ麻痺tick paralysis


マダニlxodid, カクマダニDermacentorの出す有毒物質によって、人を含む種々の動物に下位運動ニューロンの上行性麻痺と知覚異常が発生することがあります。


ダニを除去すると72時間以内に回復する。

キジと水鳥 仲田幸男
キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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