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包皮および陰茎の腫瘍・交尾不能


包皮および陰茎の腫瘍(neoplasms of the prepuce and penis)



犬、馬、牛では包皮および陰茎に乳頭腫、線維腫、黒色肉腫、リンパ肉腫、肉腫、癌腫(扁平細胞癌)が発生し、また馬ではポトリオミセス、牛ではアクチノミセス、結核菌の感染による肉芽腫の形成が報告されています。


牛では比較的若齢(1~2歳)の時に発症することもあります。


犬の可移植性性器肉腫transmissible venereal sarcomaが亀頭またはその根部に発生すると、悪臭ある血様分泌物が排出されるため、血尿症と誤診されることがあります。


陰茎を露出してみると多くは亀頭球の近くに脆弱な出血しやすい腫瘍が存在し、鼠径リンパ節の腫脹、転移がみられる。


この腫瘍は手術またはX線照射によって根治させることができます。この腫瘍はまれに全身転移をきたすことがあります。


一般に包皮および陰茎に腫瘍が発育する時は排尿障害、交尾不能、陰筒の腫大が生じます。すでに顕著なリンパ節転移がある時、あるいは結核性の腫瘤と判明した時は屠殺する。


なお時には陰茎切断術を実施することもありますが、その時には坐骨弓より下方の会陰に人工尿道を設置する必要があります。

交尾不能(impotentia coeundi)



雌畜の交尾行動は雄に比較して比較的簡単で、単に乗駕されるのを嫌わず、雄を許容する姿勢を示すだけでよいが、雄畜の場合は、発情雌を識別し、試情から勃起、乗駕、陰茎挿入および射精と複雑な交尾動作が必要となります。


これはテストステロンおよび中枢神経の支配機構に統御されているわけですが、具体的に栄養状態、全身ないし局所の形態的関係、年齢、飼養管理の影響、その他個体差も含めて多くの要因が影響をおよぼすことが当然考えられます。


さらに四肢の疾患、たとえば、犬と豚で股関節炎、牛と豚で膝関節炎、小型犬での前十字靱帯断裂、爪蹄の化膿性、帯痛性疾患、さらに脊髄疾患なども相互に原因結果となって情欲減退をきたす大きな原因と考えられます。


その他生殖器局所のたとえば陰茎彎曲、突出不能、包茎、陰茎損傷、陰茎腫瘍、嵌頓包茎、亀頭包皮炎なども交尾不能の原因となります。