オシドリ Mandarin Duck

オシドリ
オシドリ


オシドリは近年欧米においても愛育され、鳥類雑誌の表紙やマークに使われます。欧米のものは支那から輸入されたものですが、英国には輸入オシドリが野生化し群棲地が出来ております。またアメリカでも盛んに飼われております。


オシドリは日本、満州、支那の北東部、樺太、ウスーリ、アムール地方で繁殖し、冬季には日本、琉球、台湾、支那南部に渡ります。


日本に漂鳥として年中いるのもいますが、此等は海抜1,000m位の深山の湖、池、谷川等にいます。


十和田湖、箱根の芦ノ湖、和歌山県大台ヶ原の山中湖、山口県の長門峡、九州では諫早市の旧家の庭の池に越冬の為飛来し、天然記念物に指定されたのですが、第二次大戦後は数が大いに減少しているようです。


秋から冬にかけて平地の池におりて越冬いたします。此の鳥は海にはいない淡水産で、東京都内では皇居の吹上御苑、明治神宮の内苑に飛来致します。


オシドリの繁殖期は、4月から7月で、5~6個~10個位の大きい卵を産みます。


水鳥の卵は大体山林の鳥の卵より大きいのが特徴ですが、オシドリの卵は鶏卵と比べ、体は3分の1位しかないのに卵はほぼ同大で金鶏の卵に比べますと、倍ほどの大きさと重量があります。


抱卵日数は30日で、薄茶がかった白色卵です。


雛は5m以上もある樹洞から、孵化後2~3日の内に飛び降りるのですが、下が水面であろうと地上であろうと怪我をすることがないようにできております。
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キジと水鳥 仲田幸男
キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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