
真孔雀
雉科の最大最美の鳥で、又インドクジャクより色彩にも富んでいます。
脚はインドクジャクより長く、上がり直立で、頸もより長いです。羽冠はインドクジャクは扇状であるのに対し、此れは細長い羽枝のふさとなっています。眼の下に黄土色の裸出部があります。
近時は大きい美しい立派な真孔雀は少なく、多くの場合、インドクジャクの因子が混ざっております。
習性はインドクジャクによく似ておりますが、寒さに弱く、脚は霜傷を起こします。
鳴き声はインドクジャクと相当違います。
インドクジャク程不愉快ではなく、低音ですが、より弱く、繁殖が難しいです。また、闘争性が強く、多数を同居で飼う事はできません。
人間にも激しく攻撃をしてきますから、公園などで放し飼いにすると危険です。
また、同種の雌をも攻撃します。
真孔雀にも亜種があり、ビルマ種、印度支那種、ジャワ種の三種ですが、インドクジャクより更に熱帯鳥となります。
真孔雀は支那、日本へは古くから輸入されたのですが、欧州へは18世紀迄は日本の天皇がローマ法王に絵画を贈られた以外、生鳥はいなかったのですが、何時頃、生鳥が欧州へ来たかは不明ですが、1872年~3年には欧州で繁殖例があります。