落雷による被害(Lightning Strikes) ~ 馬は雷雨のときに放牧地にいると雷に打たれる危険性がある



馬は、雷雨のときに放牧地にいると、雷に打たれる危険性があります。


世界では毎年何百頭もの家畜が雷で死亡しており、報告されていないケースも多くあります。リスクの度合いは、以下のように異なります。

●地理的区域の雷の閃光又は雷撃密度

●地形

●樹木の特徴と分布(高さ、大きさ、種類、他の樹木との位置関係、地中の根系)

牧場のレイアウト



雷は大気中の正電荷と負電荷の不均衡によって引き起こされ、嵐の間、負電荷は雲の底に沿って発生します。


正電荷は、建物、樹木、または地面から上に突き出た物体に発生します。これらの電荷が増加し、一旦十分に高いレベルに達すると、負電荷の線状の閃光が地球の方向に不規則に移動します。


同時に、正電荷を帯びた先行放電は、上空に向かって少しだけ上昇します。2つの電荷が合わさると、負の電荷を帯びた雲からの線状の閃光が接地経路を完成させ、正の電荷が同じ経路に沿って雲に向かって上昇します。


樹木や建物など、高くて孤立した物体は、正電荷をより多く発生させる傾向があります。そのため、孤立した高い木や建物などがある丘陵地の牧草地は、落雷の危険性が高くなります。

樹木



高くて孤立している木ほど、雷に打たれる危険性があります。


また、特定の木は他の木よりも落雷の影響を受けやすいものです。このような木を特定し、馬を放牧している牧草地から撤去する必要があります。


※保護されていない温帯樹木の落雷に対する感受性


●樹木属

ユリノキ属(リリオデンドロン:Liriodendron)

●一般名

ユリノキ

●落雷に対する感受性

非常に高い


●樹木属

ハリエンジュ属

●一般名

ニセアカシア

●落雷に対する感受性

高い


●樹木属

トネリコ属

●一般名

トネリコ属:北半球に分布するモクセイ科の双子葉植物。中型から大型になる木本で、亜熱帯に分布する常緑の数種を除けばほとんどが落葉樹

●落雷に対する感受性

高い


●樹木属

ヤマナラシ属またはハコヤナギ属

●一般名

ポプラ

●落雷に対する感受性

高い


●樹木属

ツガ属

●一般名

ヘムロック:ツガ/つが/栂

●落雷に対する感受性

高い


●樹木属

ニレ属

●一般名

Elm:エルムの樹木

●落雷に対する感受性

高い


●樹木属

コナラ属

●一般名

オーク

●落雷に対する感受性

高い


●樹木属

カエデ属

●一般名

カエデ

●落雷に対する感受性

高い

雷雨時の動物の習性



落雷による馬の死因で最も多いのは、実は直撃(ダイレクト・ストライク)ではなく、間接的な打撃によるもので、それには次のようなものがあります。


※地電流


落雷は、雷が地面に落ちたときに発生し、その電流(多くは2万アンペア以上)が土壌の表面に沿って広がり、周囲にある障害物(馬など)も含めて流れます。


電流の影響を受けた地面に立っている馬の場合、電流は後ろ足から体全体を通り、前足に伝わります。その過程で、心臓が止まったり、呼吸が止まったりする可能性があります。


電流が馬の体に入ってから出るまでの間隔が広ければ広いほど、深刻なダメージを受ける可能性が高くなります。


※側撃雷


側撃雷が発生するのは、雷が地面への電流に対する抵抗が最も少ない経路を通って地面に落ちるからです。


落雷した木の下に馬がいる場合、雷は木から馬に飛び移りやすくなります。このように、木や地面に落ちた雷は、近くにいる動物たちの間を行ったり来たりすることがあるのです。


※誘導雷


稲妻の通り道にある物体に馬が触れているときに発生します。たとえば、水桶や電気柵に当たった場合などです。

症状



●嵐の後、牧草地で死んでいるのを発見

●異常な行動

●盲目であるように見える

●口元の痙攣

●運動失調

●鼻からの出血

●立つことができない

治療



※支持療法

予防



※牧場の孤立した木の撤去

※孤立した木や馬の避難所を、知識のあるプロが設置した雷保護システムで守る

※天気予報で雷雨が予想されるときは、落雷防止装置で保護された畜舎に馬を入れる

※設置した電気柵は必ず接地(アース)する。または接地されているか確認する。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
スポンサーリンク
336×280
スポンサーリンク
336×280