鉛中毒・馬の症状
a)
鉛分含有の砂で汚れた飼料を摂食し鼾声を発し且つ窒息状態を伴う呼吸困難を来し、数頭の馬は窒息のため斃れ、多数は呼吸困難激しく歩行が不能となりました。
但し気管切開術に依って救い得たものもありました。
b)
鉛鉱附近の馬は屢々中毒のため呼吸障害を来しますが、栄養不良ならびにその他の変状は認めませんでした。
c)
500gの鉛糖を2ℓの水に溶解したものを誤用した馬は疝痛、衰弱、強硬、粘膜の蒼白、脈搏弱小を発しましたが12時間で回復しました。
d)
酸化鉛360gを内用した馬は斃れ、240gを内用したものは脈搏が少し促迫したに過ぎなかった。