
蛍光抗体法(fluorescent antibody test : FA test):標識抗体法
組織内あるいは細胞内に存在する微生物などの抗原性物質を蛍光色素で標識した抗体(蛍光標識抗体)と反応させ検出する方法です。
抗体が抗原と結合したかどうかは、蛍光顕微鏡下で蛍光色素が発する蛍光を観察して判定します。抗体に標識する蛍光色素としては、フルオレセインイソチオシアーネト(FITC)が多く用いられます。
本法には次の2法があります。
①直接蛍光抗体法:検出したい抗原に対する抗体に直接蛍光色素を標識して、抗原検出を行う方法
②間接蛍光抗体法:抗原に対する抗体(一時抗体)を反応させた後に、蛍光色素を標識した一時抗体に対する抗体(蛍光標識二次抗体)をさらに反応させる方法です。
直接法は、間接法に比べ感度に劣るが特異性は高い。間接法は抗原を検出できるほかに、既知の抗原を用いれば鳥の血清中にどの抗原に対する抗体が含まれているか検出することができます。