ヘテラキス・ガリナルムは、線虫の寄生虫です。一部のキジ目の鳥の盲腸、特にニワトリやシチメンチョウに寄生します。また、軽度の病原性を有する感染症を引き起こすことがあります。
しかしながら、しばしばヒストモナス・メレアグリディスという原虫を媒介することがあり、これがヒストモニア症(黒頭病)の原因となります。
H.メレアグリディスの伝播は、H.ガリナルム卵を介します。H.ガリナルムは長さが約1~2cmで、鋭く尖った尾と肛門前吸盤を持ちます。
この寄生虫は、雌雄二形性の雌雄異株種で、雄は小さくて短く、体長は約9mmで、独特の曲がった尾を持ちます。雌は丈夫で長く、体長は約13mmで、尾部はまっすぐです。
ライフサイクル:H.ガリナルムは、ニワトリ、七面鳥、アヒル、ガチョウ、ライチョウ、ホロホロチョウ、ヤマウズラ、キジ、ウズラなどの鳥類を終宿主とする直接的なライフサイクルを有します。
H.ガリナルムの虫卵は宿主によって糞便中に排出され、至適温度(22度)では、12~14日で感染性となり、土壌中で何年も感染性を維持します。
宿主に摂取されると、発生した卵は砂嚢や十二指腸で孵化して第2期の幼生となり、盲腸に送られます。それらの発生は管腔で完了しますが、一部は粘膜に入り、それ以上の発生を伴わずに何年も続くことがあります。
潜伏期間は24~30日で、ミミズおよびイエバエは糞便中に卵を摂取することができ、組織中で幼虫が孵化することがあり、鳥に食べられるまで休眠していることから、これらは待機宿主と考えられます。
分類
目:回虫目(Ascaridida)
科:回虫科(Ascarididae)
属:ヘテラキス(Heterakis)
宿主
●鶏
●アヒル
●ガチョウ
●ライチョウ
●ホロホロチョウ
●ヤマウズラ
●キジ
●ウズラ
●七面鳥