馬神経軸索ジストロフィー(Equine Neuroaxonal Dystrophy) ~ 馬の中枢神経系の変性疾患



馬の神経軸索ジストロフィー(NAD)は、馬の中枢神経系の変性疾患です。


この病気は、馬変性性脊髄脳症(EDM)に似ています。NADは、モーガン、アパルーサ、クォーターホースなどの品種に遺伝すると考えられており、これらの品種は最も罹患率の高い品種です。


NADの臨床症状は、通常、馬が2歳未満のときに明らかになり始めます。

馬におけるNADの臨床徴候



NADを発症した馬は、最初は抑うつまたは、衰弱していたり、歩行異常として現れる軽度から重度の運動失調が見られます。


歩行異常は馬の四肢全てに影響を与えますが、後肢が最も重度に影響を受けることが多いです。NADを持つ馬は、安静時に基底全体の姿勢で立つことがあります。

馬神経軸索ジストロフィー(NAD)と馬変性性脊髄脳症(EDM)の違いについて



馬神経軸索ジストロフィー(NAD)と馬変性性脊髄脳症(EDM)は、どちらも中枢神経系に変性変化を起こす病気です。NADとEDMの違いは、馬の中枢神経系のどの部分が侵されるかによって異なります。

馬神経軸索ジストロフィー(NAD)の診断方法



馬がNADを有するかどうかを判断するのに有用な診断検査には、神経学的検査、X線検査 (首の椎骨の) 、脊椎穿刺、血液中および食餌中のビタミンEの測定などがあります。


獣医は、EDM、外傷、歩行障害、馬原虫性脊髄脳炎 (EPM) など、歩行異常を引き起こす他の疾患を除外する必要があります。死後検査は現在、NADまたはEDMを確定診断する唯一の方法です。

症状



●抑うつ

●筋力低下

●歩行異常

●運動失調 (四肢全て)

●安静時に基底全体の姿勢

●意識レベルの変化

●固有受容性による体位保持障害

●測定異常

診断



●病歴

●臨床兆候

●神経学的検査

●レントゲン写真

●血液中のビタミンEの測定

●検死

治療



※ビタミンE療法:食事へのビタミンEの補給

予防



※生後2年間の妊娠中の繁殖牝馬および子馬へのαトコフェロールの補給

※食餌でビタミンEを十分に摂取する。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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