
デュロック Duroc
アメリカのニューヨーク州の赤色のデュロック(Duroc)と、ニュージャージー州のジャージー・レッド(Jersey Red)との交配によって生じたもの。
ただしその間、アフリカ、ポルトガル、スペインなどの産の赤豚が関係しています。以前は、Duroc Jerseyといっていましたが、最近は単にDurocということになりました。
ラード型のブタですが、近年はミート型に改良されました。
デュロックの外観
毛色が赤(赤褐色に近い)であるから、本邦では、俗に赤ブタと呼ばれました。赤に濃淡がありますが、これは系統や個体による差です。
また、下腹部、四肢の内側に黒斑のでることがあります。一応、ラード型ですが、ポーランド・チャイナほど丸々とはしていません。
体重は雌、270~320kg、雄は、300~450kg、頭は中等大、顔はいくぶん、しゃくれています。耳は前方に垂れ、胴は広く、深く、腿の肉付きも良い。
能力
体質強健、とくに炎天下に対する抵抗性が強く、放飼いに適します。また粗飼料の利用性にとむ。ただし粗飼料だけで肉豚ができあがるという意ではありません。
肉質は比較的多脂ですが、生肉用によい。
比較的多産で産子数は平均10頭内外、育子も巧みです。
分布
アメリカおよびカナダに分布し、本邦にも少数輸入されています。
試験研究用としては、政府は昭和の初めにすでに輸入したことがあります。第二次大戦後、輸入して一時喧伝され、各地で飼われたことがありますが、現在はほとんどみられません。