本邦におけるバベシア病は牛(Babesia ovata,B.bigemina,B.bovis)と犬(B.canis,B.gibsoni)に発生します。牛では放牧中の乳牛育成牛に多い。
これはピロプラズマ原虫の発育に必要なマダニやネズミが高い密度で育成し、それらの駆除が事実上不可能である状況の育成牧場が多いためです。
犬のバベシア病は関西以西に発生しますが、南九州に多い。
これらの疾病に対して、残効性の高い殺虫剤を畜体外表に適用してマダニを駆除することによって予防したり、発病個体を治療したりしています。
駆虫薬としてはジアミジン誘導体が有効です。
ジミナゼン(diminazene)
ジアミジン類の代表的薬物。多くのバベシア原虫やトリパノゾーマに有効です。この系の薬物は原虫の嫌気的解糖を阻害します。
宿主に対する副作用も低血糖です。ジミナゼンではDNAに結合して運動核質の複製を阻害する作用機序も主張されている。
哺乳動物への毒性も強く、薬用量投与でも血糖値低下作用が認められ、安全域は3程度です。ジアミジン類の他の化合物ではイミドカルブ(imidocarb)がジミナゼンに比べて有効性や安全性が高いといわれています。
宿主に対する副作用も低血糖です。ジミナゼンではDNAに結合して運動核質の複製を阻害する作用機序も主張されている。
哺乳動物への毒性も強く、薬用量投与でも血糖値低下作用が認められ、安全域は3程度です。ジアミジン類の他の化合物ではイミドカルブ(imidocarb)がジミナゼンに比べて有効性や安全性が高いといわれています。